「すごくよかった」ラ・ラ・ランド 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
すごくよかった
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うっかり夢見ることを優しく肯定してくれており、泣きそうになる。オーディションのシーンでエマ・ストーンのおばさんがパリで酒に溺れて夢の途中で死んでしまうという嘘か本当か分からないけど、そんなことを踏まえていても夢見ることを肯定している。成功の陰に何十倍も失敗して負けて野たれ死んだり、田舎に帰ったり別の道に進むことがあったとして夢を見ることを優しい気持ちで見てくれる。
クライマックスでもう一つの、何もかも希望が叶う人生の展開が示される。果たしてそれがいいか悪いかは何も言及されず、あり得たかもしれないというだけだったが、何とも言えない気持ちになる。
エマ・ストーンの一人芝居で客がガラガラ で、ああいう感じはオレ自身、しょっちゅう体験しているし、そんなものだという諦めもあるのだが、身につまされる。
ただ、ライアン・ゴズリング は見たまま大変なピアノの腕前だし、エマ・ストーンも結果的には演技の実力が大変なもので、そこに至るまでの物語では全くないのであった。実力がある前提の人たちのお話だ。
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