「まるで遊園地」ラ・ラ・ランド フリントさんの映画レビュー(感想・評価)
まるで遊園地
ジャズピアニストと新人女優が出会い、互いの夢を追う話
まず初めに自分はミュージカル映画初心者であると明記しておく。
それお踏まえてこの作品の感想を書きます。
冒頭の高速道路の場面、情報量の多さとノーカット風の撮り方でいっきにテンションが上がった。
歌といいダンスといいとにかく凄い!これからどんどんこんなシーンが見れるのかと思うとワクワクして期待値が上がっていった。
ミュージカルである必然性などを考えると正直無いよう思えるが、オープニングなので観客を引き込む演出としてはバッチリだ。
物語全体も単純でわかり易い、要所要所でのミュージカルは唐突であるが流れを邪魔せずに綺麗でお洒落な感じがした。
俳優陣の演技とダンス、歌、演奏も一級品で見ごたえ十分だし、ノリノリで気持ちがいい。
また、衣装や背景の色合いも原色を多用していてダイレクトに目に来る。まるで絵画を見ているような幻想的映像体験だった。
予告編にもあった「映画の魔法にかかる」と言うのもうなずける。
舞台もハリウッドなのでまさに夢の世界と現実世界の狭間を行ったり来たりするのにぴったりだ。
最後の展開も切なさとこれから歩む道が想像でき、観客と地続きであるようにも見えた。
ただ、はじめにも書いたが自分はミュージカル初心者、物語の流れに乗ろうと思っても、いまいちなじめない。
ミュージカルである意味を無意識に探してしまった。そして最後まで意味を見つけられなかった。
意味なんて考えるより、とにかく流れに身を任せればよかったのにと思うのだが、鑑賞後に感じたのはただ映画に流されてしまったという感覚。
ある程度映画を見ている自分としては、監督の意図を感じたいとまでは言わないものの、少し位は納得や共感がしたい所であるが、流されっぱなしの自分にはあまり心に残るモノが無かった様に思う。
アカデミー賞14部門を受賞し、今年度の最高峰だと思って身構えてしまったもの悪かったのかもしれない。
純粋に一つの作品として見れれば楽しめたのではないだろうか。
ぐちぐち書いてしまったが、本作品は綺麗でお洒落でノリノリの映画なので深く考えず目の前の映像を楽しむには最高だと思う。
劇中セリフより
「今、私は頂きを目指す」
夢、希望を胸に挑戦の日々を進む
目標があるならそれを叶えるために努力する事、目標が変わっても道のりは残るしこれからの糧になるのだと思う。目指すのが大事。