劇場公開日 2016年1月9日

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「航平さんが。」人生の約束 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0航平さんが。

2016年1月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

幸せ

1980年放送「池中玄太80キロ」は当時大好きなTVドラマだった。
残念なことにアッコもヒデもナンコウさんももうこの世にいない。
未だ元気で頑張っている玄太役の西田敏行が、石橋冠の演出で映画
でも玄さんを名乗り出てくることには感動できるんだけど、残念な
ことに感動はそこまで。TV演出と映画との差がハッキリ露呈され
たいへんいい話ではあるけれど、感動が激減してしまう仕上がりに。
上映時間が非常に長く感じる。曳山まつりが長いのはアリとしても、
その他メインの役者の台詞量と引き出す感情のバランスが合わずに
どんどん進んでいく内容となっている。そもそも鍵を握る「航平」が
まったく描かれていないところがおかしい。影を出すなら体を出し、
人情バリバリに描けばいいものを、娘と思しきアイドル女優のプレ
宣伝の如くカメラが追い回す。いつも制服、なぜか走り出す、エ?
今度は船に乗ってどこ行くの?みたいな行動ばかり、ここで親子の
知られざる愛憎なり過去なりを描けたろうにと思わずにいられない。
いい人だった航平さんに観客が感情移入できないのがもっとも難点。
78歳にして描いた世界観は古くも悪いところばかりではないのだが、
ヒューマンというよりミステリーのようで、やや居心地の悪い作品。

(角刈り江口、勢いの小池、有能な優香や桃李と役者は頑張ってたよ)

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ハチコ