デッド・シティ2055のレビュー・感想・評価
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「ウエストワールド」を「ブレードランナー」風に味付け
映画通には「ウエストワールド(1973)」を「ブレードランナー(1982)」で味付けしたような既視感満載のディストピア映画と言ったら分かり易いでしょう。
あまりに酷い日課を植え付けられたレプリカント、やがて反乱を起こすぞと思いきや一旦お預けで愛の復活、逃亡劇に、ただ、亡き妻に似せて作った折角のレプリカントを悪党どもに渡してしまった夫というのも解せません。ハグレ刑事テデスキー(トーマス・ジェーン)が醸し出すノワール調の雰囲気は分かるのですが、かっては正義のヒーロー役で鳴らしたブルース・ウィリスが添え物的な悪徳企業家、せめてもの大物アピールのような思わせぶりのラストのお目眼パッチリカットは痛々しい。
ライオンズゲート配給なのでB級と覚悟はしていましたがエッセンスは過去の名作譲りなのでそれなりに愉しめました。
設定は名作級?
富裕層が欲望を満たす為に作られた世界で、何でもアリの街の住民がレプリカントという設定は観たことが無い。ブルース・ウィリスが過去に出演した「サロゲート」の様に、自らの身代わりとしてレプリカントを使用する方がSF映画界では一般的だろうか。それを牛耳るのがブルース・ウィリス演じるマイケルズという人物であり、この理想郷がいかに大切かを悠々と語る人物だ。
その理想郷では、1日経つとレプリカントらの記憶は無くなり、また新しい生活を始めるのである。その間に殺されても翌日には同じ設定で目が覚めるという訳だ。その中で完全に記憶が消えない女性が現れ、逃げ出してしまう事から物語が動いていく。なぜ彼女だけがそうなったのかは後ほど明かされるが、きちんと情に訴える様なドラマ的展開が用意されていた。
設定は中々注目だが、内容がそれらを活かしきれておらず、同じような銃撃戦の繰り返しで飽きてくる。とてつもなく激しいアクションでもあればまた違うだろうが、物語にそれ程起伏が無く、鑑賞中も気持ち的に浮き沈みせずにボーッとしていながら観ていた。娯楽作ならば良いかも知れないが、本作のテーマだけ見るとその様な扱いの作品では無いと思う。非常に惜しい作品だ。
レビューほど悪くないと思います
何のためのレプリカント?
レプリカントの虐殺を娯楽として提供する企業を追う刑事と、脱走したレプリカントの闘いを描く物語。。
少しブレードランナーを思い出す設定ですね。ただ、遠い未来の設定でSF色が強いブレードランナーに対して、本作は近未来設定の為、刑事アクション色が強く描かれています。
ただ比較して良いのは設定位で、映画の完成度は大きく違うように思います。
本作では、レプリカントの心理描写に甘さを感じて、折角の設定を無駄にしてしまっているように感じます。自分自身を人間だと思い込んでいたレプリカント。その彼女が、自分が「レプリカント」だと知らされてどのような気持ちになるのでしょう?驚愕・動揺・恐怖・悲嘆・絶望・・・それらがまったくと言って良いほど描写されていません。
最後のクライマックスも雑。モブキャラをバッタバッタと倒していっても、緊迫感も迫力も感じません。正直、ブルース・ウィリスの無駄遣い映画でした。
世の中、殺人を犯したい人が多くなってるのね・・・
最初、ケリー(チルダーズ)がレプリカントだったなんて思わなくて、主人公があっという間に死んじゃったよとビックリしてしまった。ケリーは言ってみれば“殺されキャラ”。記憶には殺されるシーンがフラッシュバックして混乱し、逃亡を試みて、夢の中に出てきた教会にたどり着き、彼女をデザインしたエヴァン(ブライアン・グリーンバーグ)に出会う。彼は亡くなった妻の記憶やDNAを使いケリーを作ったのだった。
銀行強盗や殺人をやってみたいと考える富裕層はいるのか?あの設備からすると、相当金がかかりそうだけど、そんな裕福な人でも犯罪をおかしちゃうのね・・・と。設定自体に無理がありそうだったし、それならレプリカントじゃなくてヴァーチャル・リアリティで楽しませればいいと思った。
ケリーをセントヘレナ島まで逃がしてやりたいエヴァンと友人ハッカー。AI知能が禁止されてる世界なので、レプリカントが施設外に出たら困るため回収しようとするVICEの追手たち。そして、VICEを潰そうと考えるロイ刑事(ジェーン)はケリーを保護して秘密を暴こうとする三つ巴の攻防戦。やっぱり最強なのはハッカーだった。
ちょいおもしろかったと思う、
面白そうで、そうでも無い😹
富裕層の願望をかなえる都市「VICE」にて造られた1人の女性レプリカントがVICEから逃げ出す話。
何故、邦題がデッド・シティ2055なのかツッコミ所満載なのだが、悪役ブルース・ウィリス目当てで観た私には我慢の連続。
話が人造人間(レプリカント)の話なので「ブレードランナー」の様に面白い話になるのかな?と期待しましたよ。
しかし、設定の割には彼女とレプリカントデザイナーの逃亡劇&刑事ロイの協力にていつのまにかVICE壊滅みたいな話になり、最終的に物語には哲学なの道徳なの内に秘めるものは全然なかったという結末( ;∀;)。
少し目が覚めたのはブルースの拳銃シーン。
やっぱりカッコ良い。
近未来設定がもったいないなぁ。
ブルースの近未来映画で期待ハズレ!!
モヤモヤ
ブルースさん、何してんですか?
とにかく「粗い!」そこに尽きる一本。
レプリカント世界の設定は、非常に魅力的なのに…
どうして観終えて即忘れるような作品になるのだろうか?
「かなりの美人」と報告されるレプリカント女性が、全くそう見えないからか!
「コレ…私?」「妻に似せてデザインしたんだ…」→メイクがキツすぎて、画面上に全く説得力が無いからか!
シンボル的建物で、剥き出し風蛍光管(初期ベッソンか?)だけならまだしも廃車に火を付けて灯にしてるからか!
ポスターの写真の大きさに比例して…
ブルースが終始地球に優しい「超省エネ演技」(出番も極省)で頑張るからか!
SFだからこそ大事な整合性とかぶっ飛ばしてるからか!
このところケチがつきっぱなしのブルース・ウィリスのギャラが製作費の殆どじゃないのか?と思うくらいに、全てがチープ過ぎて…涙
いや、逆に笑えたからアリなのか?と麻薬的な麻痺作用のある作品。
映画好きな友人と、酒を交わしながらDVDで楽しみたいね。
本気のトンデモって、愛すべきだわ…
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