靴職人と魔法のミシンのレビュー・感想・評価
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ファンタジーでした。
”足元(靴)を見る"意外にシビアな面がある。本作はヒューマン・コメディではないと思う。
従来のことわざと意味は違いますが、本作はそんな"足元(靴)"で人を判断する、非常にシビアな、シニカルな面がある作品だと思いました。
というのは、靴を履いて変身!しても、外側は靴の持ち主になりますが中身はマックス(アダム・サンドラ-)のままです。
なので変身後のマックスは、"この持ち主だったらこうするかも?"というイメージで演じていることになります。そこにチラチラと人種や性別や見た目に対する偏見が、見え隠れするんですよ。
なんか嫌な感じがするんです。
アメリカでむっちゃ評価が低いのは、そのせいかも?と思ったりしました。
マックスは他人の人生の一部を経験し、そしてトラブルにも巻き込まれ、結果として職人としての誇りを取り戻すか?新な人生を見つけるか?彼女できんのか?人生悟るのか?ポジティブなテーマがあんのか?ファンタジー?サスペンス!?なんて思ってると、急に鋭角なカーブを強引に曲がり始めます!わ、わ、わ、わ、わ?となりました。
本作がもしコメディだとするなら、かなりブラックだと思います。が、私には、奇妙奇天烈なお話に思えました。
ここを話すと、ネタバレになってしまうので自粛します。
隣の床屋さんに、スティーブン・ブシェミ
失踪した父役に、ダスティン・ホフマン
いつも彼女に靴の修理を出させるイケメンに、ダン・スティーブンス
靴を預けにくる横柄なお客さんに、メソッド・マン
悪い地上げ屋に、エレン・バーキン
このキャストで、映画好きの皆さんは「うむ、一癖二癖あるな?」という匂いを嗅ぎ、"ヒューマン・コメディ"なんていう説明を鼻で笑ってしまうと思います(笑)
途中でオチは分かるのですが、急カーブで振り落とされる方がいるかも知れません!
振り落とされた場合には、ヒロインさえも喰ってしまう、還暦過ぎのエレン・バーキンのいい女っぷりに思いを馳せるか、ヒップホップグループのWu-Tang Clanのメンバーのメソット・マンが、意外に演技できるじゃん!とか思いながら彼の曲を聴くのもいいかも知れません。
因みにWu-Tangって武闘って意味からも分かる通り、かなりカンフー映画に影響を受けたグループです。
因みついでなんですが、Wu-Tang Clanの主導権を握っているRZAは、"アイアン・フィスト"なる困っちゃうカンフー映画の、原案、脚本、音楽、出演、監督をしています。ええ、もちろん観ましたよ!困惑です(笑)
お菓子のピーチ・コブラーの"コブラー"には"不器用な職人"という意味があって、そんな不器用な人にも作れるほど簡単ですよってことです。
本作の原題「The cobbler」は靴職人、靴修理屋の意味だと思いますが、同時に"不器用な職人"という意味もあると思う。背中を丸めて古いミシンに向かうマックスには、この"不器用な職人"がぴったりです。なので一般的に使う「repair」にはしてないんだと思う。
頼むよ、邦題!
PS
でも、女装の男性が履いていた赤いピンヒールって、ミシン使って直す場所がないと思う。ソール圧着でしょう?なんてことは言ってはダメですよね?
あと全く関係ないんですが、20年以上前にアダムス・サンドラーが出した"お笑いCD"なるものが、何故かうちにあります(笑)
おとぎ話かと思ったらてん
ツッコミどころ満載
出演者が演技上手いからあっという間にエンディング
その場しのぎが巡り巡ってこう来るか!
ハラハラしたし、笑ったし、楽しませてもらいました。
もう一度見たら、更なる伏線が沢山見つかるはず!
ラストはもう少しブラックでもよかった。
主人公は正義感強いけど、グレイエリアも割と広い人。
そこに共感する人は楽しめる映画だと思います!
ブラックコメディ
靴修理やってる者です。
自分は職業で靴修理をやっておりますが、なかなか共感できる作品でした。長年お客さんと靴を毎日沢山見ていると、その人の靴を見ただけで何となくその人の人となり、どんな生活をしていて、どんな仕事をしている人か、この人はどんな性格の方なのか、など色々なものが見えてきます。
この作品の先祖伝来のミシンで靴を縫い修理した靴を履くと、その人に変身する。。という設定はファンタジックではありますが、あながち見当外れの設定ではなく、そういう職人的な見地から出てきた設定に思えて、なんだか嬉しかったです。
ストーリーは後半に行くにつれ、主人公が色々な事件に巻き込まれ、かなり大きく展開していきます。そして最後の最後でまさかのどんでん返し。
ありがちな展開かもしれませんが、なんだかホッとするハートウォーミングな作品です。星4つ。
ちょっとブラック、ちょっと優しい。
四代続く老舗の靴修理職人の家に起きる奇跡。
ファンタジーですが、嫌味がありません。よく「透明人間になれたらどうする?」と言う質問(?)があったりしますが、この作品は、ある意味まさにその質問の具現化ですね。透明人間をテーマにした映画は数多ありますが、多くの場合SFとして描かれますが、これはその描き方をSFでは無くファンタジーにして、コミカルに描描いた作品だと思います。
この手の“他人になる”映画の場合、他人になっているが故に色々とトラブルに見舞われるのですが、この作品もその例に漏れません。って言うか、そういうことがないと、物語として成立しないとも言いますけどね。でも、そのトラブルの解決方法が・・・。あんまり具体的に書くとネタバレになってしますので控えますが、スパイ映画さながらの“掃除屋”なんですかね?まぁ、あれが無いと、あの先物語が進まないので、あれはアレで受け入れざるをえないのだと思いますが、ちょっと疑問。折角他人になれるんだから、違う解決方法はなかったのかと思います。
意外に良いと思ったのが、チンピラのレオンを演じるメソッド・マン。チンピラで居る時と、マックスがレオンになった時の表情が全く違います。顔の表情だけできちんと描き分けている所が凄いと思いました。
それにしても、アメリカでは、まだ靴修理職人と言う職業が有るんですね。日本でも、靴修理ショップはありますが、職人というよりもチェーン店。日本にも古き良き職人もまだ居るとは思いますが、少数派。そんな職人をテーマにしたのは素晴らしいと思いました。もしかしたら、アメリカでも職人は少数派なのかもしれませんが。
実際にはあり得ない設定の話ですが、何となく、ほんわかするいい感じの作品でした。
大人のおとぎ話
楽しい
それぞれの靴、それぞれの想い。
おとぎ話のような心温まる作品!
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