劇場公開日 2015年8月15日

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ふたつの名前を持つ少年のレビュー・感想・評価

全26件中、21~26件目を表示

4.0生き延びろ、ユダヤ人であることを忘れずに

2015年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

キネコ国際映画祭(旧・キンダーフィルム・フェスティバル)にて、吹替ライブシネマで鑑賞しました。上映の場で声優たち(声優科で勉強中の学生たち)が台本片手に吹替えるというもので、その迫力は一入(ひとしお)でした。

戦時下のサバイバル譚であるが、スルリック=ユレクを演じる少年の名演もあって、凄まじい迫力である。
(少年を演じていたのが、双子の兄弟と知ってビックリしたが、そういえば、ところどころで若干顔つきが違うなぁとは思ったのですが)

生き延びるためにキリスト教徒を装っていた少年が、いつしかキリストや聖母マリアに心を傾けていくさまなど、少年の心情の揺らぎも感じられて興味深い。
(手に入れたロザリオを手放そうとするが、もういちど手に取るシーンなどで、それが感じられます)

このような描写があるので、ラストシーンが活きてきます。

すなわち、終戦後、ユダヤ人孤児の救済センターの職員が来て、ふたつの道を示すシーンである。

左は、最後の最後まで少年の面倒をみて助けてくれたポーランド人一家へと続く道。
右は、ユダヤ人孤児救済センターへと続く道(この道は、遠くイスラエルまで続いていることが仄めかされている)。

この左右ふたつの道は父親が遺した言葉「生き延びろ」「ユダヤ人であることを決して忘れるな」のふたつでもある。

揺れる少年の心であるが、少年はユダヤ人であることを選ぶ。
静かであるが、力強い決断でもある。

その後のエピローグが描かれ、ここでビックリした。

年老い、イスラエルで暮らす少年の姿が写し出される。
老人は、あの少年の本物の姿であり、この物語は実話であったのだ。
(チラシの裏などには書いてあったんだけれど、読んでいませんでした)

それにしても、壮絶な生き様だったのですね。
「戦争は残酷、悲惨」は、いわずものがな。

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りゃんひさ

3.0RUN BOY RUN

2015年8月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

日本語のタイトルが悪すぎると思う。決して名前がキーになっているお話じゃないのに、なんでこんな笑えない邦題をつけるのか、コモンマンの自分には理解できません。

まさにラン・ボーイ・ランと言うにふさわしいストーリーだったと思う。あてどなく生き抜いていく中に展開される、人間の優しさと醜悪さ、そして出会いと別れ・・・戦争という枠を越えて、エンターテインメントとしても楽しめる要素もたくさんあったように思う。それ故に若干の物足りなさも感じてしまうかも─。

時を自在に飛び越えるような構成は上手くはまっていたように思う。
映し出される絵は非常に美しく、まさにヨーロッパにおける伝統絵画を全て継承しているような映画であった。

中盤までは食い入るように見て、所々涙する場面もあったが、後半になるにつれて演技も絵も中途半端な印象を持った。
非常良い部分とあまり感心しない部分とを併せ持った映画のように、自分の目には映った。

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SH

2.0ミクロの視点で描かれる、戦争の悲惨な真実。

2015年8月21日
PCから投稿

泣ける

悲しい

怖い

【賛否両論チェック】
賛:“迫害”という凄惨な日々の中でも、手をさしのべてくれる人々の温かさが身に染みる。戦争の持つ負の部分について、深く考えさせられる。
否:歴史の予備知識がないと、退屈してしまうかも。最後の主人公の決断は、日本人の感覚からすると、やや理解しにくい部分もありそう。

 戦争が生み出す“迫害”という悲劇の現実が、これでもかと描かれます。“ユダヤ人”というだけで暴力を受け、家を追われ、重傷を負っているのに手当てさえしてもらえない。そんな人間の悲しい一面がこれでもかと描かれ、思わずやりきれない気持ちになってしまいます。
 一方で、そんな大勢に流されることなく、困っている者に温かい手をさしのべてくれる一部の人々の素晴らしさにも、思わず感動を覚えます。手術をしてもらえず、病院の廊下に放っておかれていた主人公を、年配の医師が見つけて激怒し、彼を手術室に運び込ませるシーンなんかが、特に印象的です。
 歴史の知識があった方が、より感情移入出来る作品かとは思いますが、戦争の愚かさや悲惨さを痛感させられる、非常に社会派の作品です。

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映画コーディネーター・門倉カド

4.0必死に生き延びようとする少年に引き込まれる。

2015年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

ドイツ人に迫害を受けるユダヤ人少年の逃避行。
実話がベースらしい。それだからこそのこの微妙なバランスか。
追われるほうも追うほうも実に静か。派手な追いかけっこもなし。生きるために食事をとる、人とつながりを持つ、全てが妙な淡々とした日常の中で過ぎていく。それだけすべてのシーンが重く感じられる。
ユダヤ人というだけで生きることが許されなかった時代があるなんて。改めてその苦痛を知らされる作品でした。

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peanuts

2.5戦後70年、世界中で

2015年8月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

過酷な人生。
生き抜いてこそ、語り継がれる。
いつの時代、どの地域のも、民族、国境を超えた良心、人間性で他者と接する人々がいる。

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めにる

3.0救いの手

2015年8月16日
フィーチャーフォンから投稿

悲しい

怖い

ユダヤ人であるが為に追われることになった子供が強く賢く生き抜いて行く様が良くかかれていた。
宗教や人種が子供には関係ないことだと理解してくれる人々のおかげで彼は生き残れたが、これがほんの70年前に実際にあったことなのだから愚かだ。

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Bacchus