「頭に何も入ってこない」モンキー・マジック 孫悟空誕生 lylycoさんの映画レビュー(感想・評価)
頭に何も入ってこない
チョウ・ユンファには大ヒット作『グリーン・デスティニー』があり、アーロン・クォックにはCG黎明期の怪作『風雲ストームライダーズ』があり、ドニー・イェンには言わずと知れた傑作『イップ・マン』がある。監督がこれまたグッとくる秀作『アクシデント 意外』のソイ・チェンだったりする。な、の、に。なんでこうなった。孫悟空は、お猿さんアクションがキレてる!ってとこに辛うじてドニーさんの片鱗が見えるものの、最後までほぼ誰だかわからない。アーロンさんはただ見た目がかっこいいだけのクズで、とても魅力的な悪役とは言えない。CGはクライマックスだけで力尽きたのか、序盤から3/4くらいは延々チャチで目が痛いだけの派手な映像が続く。話の運びも全編ダイジェストみたいなもので相当荒い。地雷だろうと半ば覚悟はしていたけれど、ここまでダメだとは思わなかった。これならチャウ・シンチーの『西遊記 はじまりのはじまり』を観た方が良かったかも…。
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