黄金のアデーレ 名画の帰還のレビュー・感想・評価
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絵画を通して見る歴史
ナチものは重くなるが、華麗な絵画を軸にウィットに富んだヒロインと弁護士の二人を通して、冷静で冷徹な法廷バトルと過去のナチによる過酷な思い出が交錯する様は見応えがあった。アメリカは希望を叶えてくれる国だったのだなあ(なぜか過去形?)
自分を取り戻す
深い
忘れられない映画の1つ
魅力的な演技、景観、ストーリー。
ナチ時代、全てを奪われアメリカへ亡命した女性が『黄金のアデーレ』の返却を求め、オーストリア相手に裁判を起こす。
1枚の絵画と共に人生を取り戻す奇跡を描く、ノンフィクション題材のドラマ。
ヘレン・ミレンの演技とチャーミングなおばあさんっぷりがとても可愛い。
ちょっと性格はキツイけど、回想シーンを見せられると必死にその苦しみに抗う表情にグっときます。
しかし、この映画の主役は何と言っても若手弁護士として主人公に協力する事になる弁護士ライアン・レイノルズ!
オーストリアへ一緒に赴き、他国裁判の厳しさと全く相手にしてくれないお役所団体を目の当たりにし、
心を揺さぶられ帰国前に1人で嗚咽を漏らして泣くシーンは観ている側も心臓を握られるよう。
帰国してから人が変わったように真剣に調査に乗り出します。
家族もいて子供も生まれるのに…泣ける!(笑)
作中に出てくるウィーンの景観の美しさにため息がこぼれます。
町並みもインテリアの調度品も本当にクラシカルで素敵!
俳優陣も何気に豪華で、ストーリーと演技は奥深く、非常に心に何かを残してくれる1本でした。
タイトルなし(ネタバレ)
今まで見た中で一番好きな映画の1つになった。
映画館で観るかずっと悩んで結局やめてしまったことを激しく後悔。
主人公のマリアがとても可愛らしいおばあちゃんで魅力的すぎる。
キャストを全く知らなかったから、ライアンレイノルズと、ダニエルブリュールが突然出てきてとてもびっくりした笑
デットプールの時との印象が違いすぎて少し焦った笑
ヒゲで全く印象が違いますね。
なんといってもオーストリアの美しい街並みが表現されていたのがもう素敵すぎて。家の内装とか調度品も素敵すぎる。
石畳を走る若かりし頃のマリアと夫がもう絵になって絵になって。
やっぱり学生のうちに一度はオーストリアにいきたい。クリムトがいた分離派会館とかにも行きたい。
英語とドイツ語が印象的に使われていた気がする。
字幕でも〈〉が付いているかついていないかで分かりやすくなってたけれど、
ドイツ語を勉強してて本当に良かったと思った。
オーストリア人だけれど祖国には嫌な思い出があるから、アメリカ人としてかたくなに英語を話すマリアに対して、ドイツ語で嫌味を言う人とか
頑張って英語を勉強しているマリアが電報を聞いて、だんだんとドイツ語に戻ってしまう姿とか
もうオーストリアに戻らないと決めていたマリアがランドルに巻き込まれて二回も国に戻り、結果絵を取り戻すことができた後
自分の家を訪れ、そこで自然とドイツ語が出る
泣いた
いやぁ本当に素敵だった
もう一回見たいけれど明日の13時までに返却しなくてはならないし、あと2本も借りてしまったし
オリンピックも見なくては
内容のあるいい映画。正統派という感じ。
主人公の女性は、ロサンゼルスで素敵なファッションに身を包んでブティック経営をしている洗練された女性。夫は先立ってしまったけれど、一見、幸せそうに見える。
でも実は、若い頃に両親を祖国に置いてアメリカへ逃げなければいけなかったユダヤ人。幸せな時間を過ごした幼少時代と、ナチス迫害時代、在米で順調そうな現在の三つの時間軸で構成されている。
それまで過去は過去、と割り切って過ごしてきた彼女が、ある日を境に絵画を取り返すため、同じ祖国出身の若い弁護士に相談し、オーストリアを相手に訴訟を起こす。初めは報酬目当てだったその弁護士も、女性と時間を過ごすにつれてオーストリアに対する想いが強くなっていく。
凛としたその女性の過去には、肖像画の被写体であり身近だった憧れの叔母の姿があって、その人の影響を受けているんじゃないかと思わせられて胸が詰まった。
この映画は絵画を取り返すまでの長い年月の間に、未だに残るユダヤ人に対する侮辱、お金目当てで近づこうとする輩などと遭遇して、大変な時間を過ごしたんだろうなと想像できた。
この映画に関してまったく予備知識がないまま観たけれど、彼女の回想シーンや裁判をするにあたっての気持ちの変化など、始終感情移入して話に引き込まれていた。見終わったあとは重厚感のある余韻が残った。重い雰囲気になりがちなストーリーなのに、クスッと笑えるジョークも混ざっているし、素晴らしい芸術品、主人公の上品なファッションや、出で立ちのお陰か、視覚的にも心地よい刺激を受けて、そこまで暗い感じはしなかった。久しぶりに内容のあるいい映画を観たなという充実感がある。また観たいと思えるし、正統派の映画、落ち着いた映画、実際にあった話の映画が観たい人にはお薦めしたい。
人間の尊厳とは何かということを考えさせられた
久々に感動の涙がこぼれた。想像していたより、ヒロインが魅力的だったし、サスペンスもあった。ヒロインのマリアは、信念の人で、ひたすら国家に対して絵画の返還を求めるような人かと思ったら、そうではなかった。立ち止まったり、悩んだり、そしてすべてが終わるまで長い年月がかかっていた。弁護士も最初はお金目当て。それが、ウィーンに行ったことによって変わってゆく。美術に詳しくない私でも見たことがあるあのクリムトの絵にそんなサイドストーリーがあったなんて… 以前観た「ミケランジェロ・プロジェクト」にも通じる話で、ナチスの犯した罪の深さを感じた。マリアがウィーンに戻りたくないのはなぜか? 映画が進むうちにその答えがわかってくる。ウィーンには幸せな思い出ばかりではない。アメリカへの脱出劇は緊迫感が伝わってきた。ナチスはユダヤ人の物を奪うことはできても、彼らの尊厳は奪うことはできなかったのだ。憎悪犯罪があちこちで起きている今だからこそ、考えなければいけないのではないかと思った。
アイデンティティと家族
心を揺さぶられました
想いを受け継ぐのに大事なこと
名画の所有権をめぐり、国家を相手に裁判を起こした女性の実話を基にしたお話。
事の顛末を全く知らなかったので興味深く、同年公開の「ミケランジェロ・プロジェクト」と対をなして、とても面白かったです。
時代に翻弄されながら強くしなやかに生きる主人公がとても魅力的でした。
先日、米大統領が初めて被爆地で黙祷を捧げるのをTVで見て、この作品のワンシーンを思い出していました。
その場に立って想いを致す事は、知識として理解するだけとはまったく違う。
あとに生きる者が少しでも想いを受け継ぐのに大事なこと、印象的でした。
その想いに真っすぐに、人生を変えていった男の話でもありました。
ヘレン・ミレンがキュート!なんとも魅力的でした。
相棒の弁護士を演じたライアン・レイノルズ、すっかり大人の顔になっていてとても良かった、ケイティ・ホームズ演じる妻とのさり気なくて温かい暮らしぶりも良かったです。
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