「こんな事実があったとは。」黄金のアデーレ 名画の帰還 TOMOさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな事実があったとは。
オーストリアで芸術に造詣が深い裕福なファミリーの一員だったアデーレ。クリムトのあまりにも有名な黄金のアデーレの絵画に秘められた、ナチス時代の暗黒の事実が明らかになっていく。
あらためて、ナチスや戦争の恐ろしさを感じた。幸せな生活。徐々に状況が変わっていく、少しの判断の遅れが家族を喪う。間一髪で国外に脱出出来ても、その時の恐ろしさは何十年経っても薄れることなく、祖国に足を踏み入れたくないとさえ思わせる。
唯一幸せだった頃の生活の中にあったもの。クリムトの絵画に描かれた叔母。なぜ絵画を取り戻したかったのか、理解できる気がしました。
あの頃の幸せは取り戻せないけど、ナチスに略奪されたままにはしたくなかったんだろう。
あらためて。色々な有名美術館に展示されている絵画の数々にも、それぞれの歴史があるんだろうなと、次に美術館に行く時はそんな気持ちで観ることになりそうです。
コメントする