「50年代でありながらある意味現代の事であるかの様に見えてくる"楽園"」チャイルド44 森に消えた子供たち 神社エールさんの映画レビュー(感想・評価)
50年代でありながらある意味現代の事であるかの様に見えてくる"楽園"
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原作未読。タイトルは『チャイルド44』だけど、内容としてはスターリン政権下での密告社会社会の異様さが際立ってる印象だった。
ヒトラー政権程では無いにせよ、スターリン政権下でもこういう社会だった(のかも知れない)ってのは知らなかった。
主人公のレオがトム・ハーディだった事や、奥さん役のノオミ・ラパスが『ドラゴン・タトゥーの女』のリスベット役の女優さんだとは言われるまで全く気付かなかった。
冒頭の「楽園に殺人は存在しない」って言う言葉からして違和感を感じるけど、密告で逮捕され、拷問を受け処刑されたり、無実を主張しても僻地へと飛ばされるって言う密告社会は、昔の事でありながらある意味、今規制ばかりの日本のメディアやSNS社会へのメタファーにも見える。
去年にこの作品がアメリカで製作されたのは、国家が個人情報を盗聴していたって言うスノーデンの告発からの、スターリン政権時の様な監視社会が訪れようとしているって言うメッセージにも感じた。
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