キャロルのレビュー・感想・評価
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手袋、衣装、香り、視線
台詞は少なく、でもある時はとても重く心からの言葉、そして軽いウインクも含めて素敵な眼差しの世界を描いた映画です。キャロルの革の手袋、夫に贈られたフレグランスを身にまとっている。複雑だけど大人の世界だよ、と言いつつ、若い彼女から何かを与えられ、何かを伝えています。本当に素敵な映画。ああいった大人になりたい。沢山の人に見てもらいたい映画です。
至福の時
久しぶりに映画館の座席シートから立ち上がるのが辛かった。
もっとあの空気に触れていたかったし、
いっそあの中に溶けてしまいたかった。
それ位の秀作。
美しすぎる情景。音楽。脚本。キャスト。
全てがそこに集結していた。
この作品を観終えたとき、きっと偏見というものが
いかに無意味で滑稽なものか、わかると思う。
至高の物語
大傑作。
衣装・音楽・演出・撮影・そして演技 その全てがパーフェクトな一作。
傑作だという範囲を超え、個人的には心に突き刺さる作品となった。あらゆる切り口で語れる豊かさを湛えた名作。
キャロルとテレーズ、2人の美しく儚い『愛』の姿に目を奪われる。
印象的なアイテムが光る。
タバコ・窓・帽子・そして美しい赤…監督一流の美意識に基づく画面構成が全編に渡って行き届いている。
50年代の空気感を完璧に再現し、古き良き米映画の文法でかつては語ることが許されなかった『物語』を紡ぐ。久々に今作られる必然性のある作品に出会えた。
描かれる物語はテレーズの成長物語であり、キャロルの成長物語でもある。
今よりずっと生き辛い世界で、新たな自我に目覚め、苦悩する2人の女性が自らの生き方を貫く『決断』を下す。
その決断の先の2人の表情に作品の全てが凝集されている。
自分らしくあること、その困難さと尊さ…それは現代にも通ずるメッセージであろう。
言うに及ばず、2人の女優は歴史的な名演。
キャロルを演じるケイトブランシェットはキャロルの持つ美しさ、しなやかさ、強さ、弱さ その全てをわずかな所作や台詞使いで完璧に魅せる。
髪を掻き上げる際にふっと頭を振るその仕草、タバコの煙越しに見える憂いを帯びたその横顔にテレーズと共に恋をする。
一方、テレーズを演じるルーニーマーラは、初めて見るガ―リーな魅力を爆発させる。50年代の服装も相まって、まさに『天から落ちてきたような』魅力を身に纏っている。その表情のニュアンスの豊かさにただただ驚かされる。少女性故に儚げな、『天使』のような彼女にキャロルと共に恋をする。
単体でも歴史的な名演の彼女達が2人揃った時に起きる奇跡は形容しがたい。
互いを見つめる目線の動きが、豊かな感情をあれほど雄弁に語った映画が他にあっただろうか。
カメラ越しにキャロルを見つめるテレーズ…『見つめる』ことこそ恋の本質なのではなかろうか。
年代設定も相まって、2人にキャサリン・ヘップバーンとオードリー・ヘップバーンの面影を見た。そ
一種のロードムービー、それも年の差カップルというのも個人的にはドストライク。
とても語り尽くすことが出来ない程の魅力に溢れた一作。
色使いが美しい
友人は「同性愛の作品でしょ?」と言ってたけど、そんな俗物的な作品では無い。
スクリーンから香って来そうなフレグランスの表現やケイトのブロンドと真紅の口紅。対するルーニーの黒髪と清楚なネイビーの衣装。車のグレージュ。本当に美しい作品でした。
大人の男女に観て欲しい作品です。
私はルーニーが観たくて試写会で鑑賞。
ドラゴンのリスベットPANのタイガーリリー、今回のテレーズと確実に名女優の階段を上っている。
これからの活躍が楽しみな女優の一人。
二人の女優に魅せられる
しょっぱなから、二人の関係性を匂わす監督の手腕に唸ります。
こういう繊細な演出が大好物なので一気に引き込まれましたが、一番の見所もやはり同シーン。
小細工ナシ。真正面から見据えるカットに女優達への信頼感が溢れていて、観る側の魂が揺さぶられます。
二人の女優の演技に魅せられる映画でした。
とくに顔の骨格を変えたのではないか?と思う程、ケイト・ブランシェットのゴツイ演技が素晴らしい。
だって、あの目はイケメン過ぎるでしょう。
それに呼応して、トキメキの息遣いが聞こえるかのようなルーニー・マーラ。
心の成長を演じきった彼女が、やはり主演なのでしょうね。
あと、外せないのは小間物屋との会話シーン!
3人の関係性が絶妙すぎて、たまりません(≧∇≦)
とてもよい
試写にて鑑賞。ケイト・ブランシェットもルーニー・マーラも最高の演技。
台詞のない場面でも表情によって心を揺さぶられます。
美しい映像と台詞もよく、翻訳者の松浦美奈さんのセンスも光っていました。
珠玉のラブストーリー
今から60年以上も前の時代では、さすがのニューヨークといえども、今と違って同性愛は社会的にも認知されていなかったと思うのですが、そんな環境に左右されることなく、一途に自分の愛を貫けるしなやかな強靭さを持ったケイト・ブランシェット&愛に目覚め自我に目覚め、成長していくルーニー・マーラ、
ふたりの研ぎ澄まされた演技は、濃密なのに洗練されていてまったく厭味がなく、またそんなカタチの"ラブ・ストーリー"として描けた作風自体、クラシカルなファッションや映像と相まって見事な美しさでした。
ラスト、ふたりの視線の演技で感動的なエンディング!
しばらくは、余韻に浸りそうです。
試写会へ
『キャロル』、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラがとにかく美しい!共感は出来ないけどこう言う愛の形もあるのだなと。レトロな景色やファッションと緩やかな音楽で只々流れるように最後まで観てしまった。
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