劇場公開日 2015年9月12日

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「ジャーマン版小島よしお」ピエロがお前を嘲笑う ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジャーマン版小島よしお

2024年7月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

が、そんなの関係ねえ!って踊っています。しかもパンイチです。
あれを踊るときはパンイチというのがグローバルスタンダードだとは思わなかった。

パソコンオタの主人公がハッキング技術を極めて、過激な仲間たちとCLAYなるハッキングチームを結成、功名心を煽られてあれやこれやと事件は起こすものの、そのシステムに入ったりするまでの手口は鮮やかなのになんかそれで引き起こす事件自体はショボいもの。
ハッカー仲間からも、そのハッカー集団の頭となっているMRXと呼ばれる謎の存在からも、なんなら警察のサイバー対策からも無害認定されてしまっている。

それに怒ったCLAYの面々は、一旗揚げようぜ!とデカい作戦を企てる。

なんかねぇ、途中まではハッカー連中からも認められんのが分かるぐらい大したことをやらなくて、例えば企業から個人情報を大量に盗んでその企業を脅すとか、銀行口座にアクセスして預金をごっそりいただくとか、そういうことには手を出さなくて、ひたすら中学生かよ!と思うようなショボい犯罪を重ねていく。あきらかな愉快犯。

それが、クライマックスでよせばいいのに大仕事に手を出してしまうもんだからもうぐちゃぐちゃ、でもそこからがこの映画の本領発揮。
思いもかけないような手口で、そこまでの軽い流れを引っ搔き回して難解極まりなくしていく。そしてまたそっちだったかと思ったらまたこっちに、みたいな揺り戻しの応酬が炸裂し、なるほど、これでこの作品は話題になったんやなと妙に納得。

ちょい辻褄の合わんところもある気はするし、全てが綺麗に回収できている気はしないけど、まあどんでん展開映画の最後のお約束ワード、なるほどねーをちゃんと言わせてくれる辺りはまあ佳作かね。
あともうちょっとCLAYの面々のハッキングの時の役割というかスキルが垣間見えたら良かったかな。キャラが立っていただけに少しもったいない。マックスとか単なる突貫野郎でしかないもん。それと、ヒロインのマリが…んーまじめ風に見せてクソビッチやないかい。それやったらもっとクソビッチ感出してくれたらええのに、いっつもパンツ見えそうなミニスカ穿いとるとか。

ラスト15分ぐらいが秀逸、あとはなかなかの小物感溢れるハッカー軍団のわちゃわちゃプラス主人公ベンヤミンくんの童貞拗らせ恋物語展開にヤキモキする映画だった。

ハルクマール