劇場公開日 2016年1月30日

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「シリーズに馴染みの薄い観客には退屈」さらば あぶない刑事 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)

2.0シリーズに馴染みの薄い観客には退屈

2016年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

特に、このシリーズを観つづけてきたわけではないので、舘ひろしと柴田恭兵が演じるタカ&ユージのコンビにそれほどの思い入れはありません。そんな輩から観ると・・・

横浜港警察署のタカ&ユージのコンビも定年間近。
あと4日で定年。
無事、定年の日を迎えてほしいという周囲の心配を他所に、ふたりはまたまたあぶない事件に乗り出していった・・・というハナシ。

あぶない事件は、横浜に蔓延る危険ドラッグの元締めグループを押さえるというもの。
日本の暴力団、中国マフィアに中南米の新組織も乗り出して、すこぶる事態はややこしい。

オープニングこそ、ブラックマーケットへ乗り込んだタカ&ユージの活躍を描くが、その後は、ややこしい事態を説明するのがやっと、といったところ。
悪人側がややこしいところへ、タカの婚約者とのハナシが絡み、さらにユージがかつて目を掛ける若者が絡んでくるから、映画のスピードは遅くなる。

主役のおふたりは60歳を過ぎたとは感じさせない若々しさだけれど、柏原寛司(脚本)と村川透(監督)のコンビがもう若くないのだろう。
調べてみると、村川透監督はまもなく80歳。
松田優作と組んで『遊戯』シリーズを監督していたときから、もう40年の経つのだから、仕方がないといえば仕方がない。

これまでの作品にオマージュを捧げているシーンも多く(エンド・クレジットで流れる過去作品の名場面を観ればわかる)、シリーズファンなら喜べるのかもしれませんが、若いファンや馴染みの薄い観客には、やはりもっとテンポよく魅せて欲しかったところ。

シリーズのファンもこれで楽しめたのかどうか、疑問。
はじめは結構聞こえていた笑いや歓声も、途中からほとんど聞こえなくなりましたから。

りゃんひさ