劇場公開日 2015年9月5日

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「題名の「クーデター」とは??」クーデター よしさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0題名の「クーデター」とは??

2023年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

東南アジアの某国で、クーデターに遭遇したアメリカ人家族の逃避行を描く物語。

一言で言えば、悪い印象を感じてしまった映画です。『某国』という設定にしているとはいえ、他民族、他国民をどんだけ悪しざまに描いているんでしょうか?

この映画の根本的な問題は、『クーデター』の解釈でしょうか?
映画の題名は『クーデター』ですし、映画冒頭で首相暗殺シーンもありますから、『クーデター』を描きたかったんでしょう。
でも、クーデターなら政権中枢を制圧すれば、後は戒厳令等を発布して一旦は治安維持に注力するはず。でも、それでは「主人公家族の苦難の逃避行」展開が描けないので、『外国資本排斥の暴動』展開にしてしまった。
しかし、「主人公家族の苦難の逃避行」を際立たせる為に、明らかに自国民である人々を虐殺したり、戦車がビルに砲撃したり、『外国資本排斥の暴動』では辻褄が合わないシーンを入れてしまったので、余計に訳が分からならくなってしまいました。

この映画なら、『外国資本排斥の暴動』というコンセプトにして、「国軍と暴徒の戦乱の中を逃げ回る家族」にした方が、余程説得力が増したように思いますし、緊迫感を保つことも難しくなかったと思います。

コンセプトを曖昧にしてしまったまま、「外国で逃げ回る家族」を描くことだけに注力してしまったので、冒頭に書いた通り、他民族の残虐な部分をこれでもか・・・と描く結果となってしまったように思います。しかも、制作側もこれはまずいと思ったのでしょう。家族をサポートした諜報員に「資本を乗っ取ろうとした俺たちが悪い」と言わせてアリバイ作り。私的には、寧ろ不愉快さを増大させただけのセリフでした。

ビルから飛び移るシーンなど、無茶苦茶なシーンも含めて、観るべきものがない映画だったと思います。

子役達も含めて役者達の熱演は惹かれましたが、映画としての私的評価は、極めて厳しくなりました。

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よし