「大統領選内幕…」ゲーム・チェンジ 大統領選を駆け抜けた女 ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
大統領選内幕…
が少しでも垣間見え興味深かった。ジュリアン・ムーアはそっくり。大統領選がお祭り騒ぎのようなのは知っていたが、あの時は党内でヒラリーにも勝ったオバマ一色で、地味なマケインは勝てないだろうとしか思っておらず、サラ・ペイリンて派手な人がいたなとしか覚えておらず。こんなに知識がなかったとは。そういえば稲田元大臣が日本のペイリンと揶揄されたのを思い出す。選挙に勝つには大スター、つまりはマスコミ、大衆受けが圧倒的に良くなくては勝てないと選挙屋が語ったのは本当だろう。一度、副大統領でさえ候補となれば、本人、家族の過去まで晒される。プライバシーはもはやなく、そんな聖人君子どこにいるのだろう。しかし、国の政治家になるためには外交、内政、経済、歴史あらゆることを知っていなければならない。ペイリンはその必要最低限すら知らなかったように思え、荷が重過ぎた。選挙屋や、それぞれのプロフェッショナルがペイリンに寄ってたかってレクチャーするのは面白かった。暗記能力は半端ないが、詰め込み過ぎでキャパオーバーだった。田舎の州知事では務まらない、州知事もよく慣れたなとも思える。信念だけでは務まらないと。。けれど、ペイリン支持者がいたことも確かで、このリアリティーショーのような選挙戦がより加速し、トランプ元大統領のようなモンスターが生まれたのも納得。大衆は受けが良いスターを求めたのだろう。アメリカ人は自ら国のリーダーを選べる羨ましさはあるし、投票率の高さが民主主義の深さ、作られたのではなく、国を作ってきた歴史を感じるが、大きな危険性をはらんでいると感じた。映画は選挙屋ウディ・ハレルソンの視点で描かれており、選んだ後に後悔してるが、勝たせるためのプロだから、仕方のない行為だったと思う。ウディ・ハレルソンは何を演じても上手い。マケインは中々気骨がある人だったし、演じたエド・ハリスも好演。敗北宣言は国を思う者の責任として、相手を称えるべき、そういう意味でもトランプは酷かった。ペイリンの現在が気になるが、調べても復活の道は見当たらない。