「ギャラクシー街道級の大作」X-ミッション 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
ギャラクシー街道級の大作
「Xミッション」見てきました。
全く期待してなかったけど、まさに私の読みが的中してしまいました。
まずストーリーが全くありません。ストーリーがないんです。薄いとか陳腐とかではなく、無しなんです。ストーリーがない分アクションで勝負してるのかと思いきや、そこまででもない。スノボーとかロッククライミングのシーンはすごいけど、ただやってるだけ感がハンパない。
まず序盤ですけど、なんで主人公が犯罪集団に入れたのかがサッパリ意味不明。映画の世界は無茶すれば敵に認められるってのは分かってても、なんで認められたか全く分からない。あとから聞くと、初見で捜査官だと見抜いてたんだって。恐れ入ったわ。最初から見抜いてたんだから潜入捜査モノに大切な、バレるかバレないかのドキドキもある訳がない。捜査官だと見抜いていたという敵のリーダーは、所々で上から目線で話すわ、全てを見通す神の如く振る舞うわで終始不愉快。エクストリームスポーツを駆使した犯罪集団であって凶悪犯ではないんだなと誰もが思ってると、銀行強盗からの警察をバンバン撃ち殺す始末。キャラクターが不愉快では飽き足らず、ブレブレです。
本当に意味不明な点が多いです。全部が意味不明なので、ここが...とかピンポイントでは指摘できません。ざっと言うと、敵の周辺は漏れなく意味不明。支援者も女もね。あと、オザキ8に挑戦するのになんで犯罪を犯す必要がある?そしてなぜ、クソの役にも立たなかった潜入を、させる必要がある?他にいくらでも敵を追い詰める方法はあるだろうに。あんなFBI候補生を抜擢するのも納得できなければ、フランスにいた気難しいオッさんの、お前誰だよ感も凄まじい。
FBIの偉いさんがデルロイリンドーですよ。カートラッセルが良かったなーなんて微塵も思わないけど、デルロイリンドーの小物感とB級感は勘弁してほしいね。
総じて、歴史的駄作。負けず劣らずの駄作であるワイルドスピードがマシに思える。個人的に近年ぶっちぎりだったエイプリルフールズに並んだ!