マルガリータで乾杯を!のレビュー・感想・評価
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アッパレな主人公。
チラシのイメージで抱いていた内容への予想は見事に裏切られ^^;
これはインド映画か?と思ったほど。ヒロインを演じていたのが
インド育ちのフランス人女優なので顔立ちもあってフランス映画
っぽい。身体障害者で車いす生活という時点でおおよその見解を
抱いてしまう鑑賞者をよそに、普通感覚で若さゆえの体験を重ね
てゆく主人公にはアッパレという気分。特にセックスライフでの
描写があっけらかんとしていて驚いた。五体満足人でもこれだけ
の体験ができるかどうかは謎だ。それにしても笑顔でマイペース
な彼女の魅力は十分すぎるほど伝わる。母親のエピソードは唐突
すぎて不自然。主人公の恋愛遍歴だけでお腹一杯になれる作品だ。
女性は女性、か。
これがインドで製作されたことに意義があるであろう一本。
障害をタブーにも綺麗事にもしない作品の姿勢が、観ていて気持ちが良かった。
主演の女優も、とても良かった。
それ以上に語ると、どうしても角が立つので、以下は割愛。
この間8割人で埋まったエレベーターに、「乗れますか?良かった」とベビーカーを押し込んできたお母さんを思い出す。
子供を抱いてベビーカーを畳むとか、次を待って空いているのに乗るとかしない自分本位でしか考えられない脳のオーナー。
そんな方は是非この作品は、観たほうがいいと思う。
が、やっぱり。
不自由を乗り越えるには「金」なんだよね「金」。
世知辛い気分、アゲインの作品。
車椅子の女子大生の自立の話のインド映画。健常者に恋して失恋し、それ...
車椅子の女子大生の自立の話のインド映画。健常者に恋して失恋し、それを機にニューヨークの大学へ編入する。ニューヨークにはお母さんもついてきてくれて、異国の地でちゃんと通学できるか、密かに見守ってくれたりしてる。そんな中、目の不自由な女子大生と知り合い、母の帰国後は彼女との生活を始めるけど、実は彼女とは単なる友達でなく恋人同士の関係。彼女とのニューヨークの生活を楽しむ一方、帰国した母親はガンに冒され、かつての母娘の関係とは逆に自分が面倒を見る側に。
主人公の女優はインド出身ではあるけどフランス人で、どう見ても母娘に見えないのがツライ。
プロモーションのミスリードで評価の低い本作を全力で擁護します。
母と娘の感動秘話的なプロモーションのミスリードで評価を下げてることと、障がい者は謙虚に控えめに生きるべきだとでもいうような、自由奔放な(そう見えるだけ)主人公ライラに対する偏見と差別の入り交じった感想がネット上に散見され、公開当初は評価が低かった本作でした。
でも、むっちゃ良かったっす!
主人公のライラは(カルキ・ケクラン)、脳性麻痺で電動車椅子で生活をしています。また家族の深い愛情に支えられ、成績優秀で、優れた詩を書く感受性豊かなデリー大学の学生です。
同じく車椅子の幼なじみでと、大学内でこっそり激しいちゅーをするくらいの情熱的な子。
でも詩を提供しているバンドのボーカルのことを好きになり、ただ真っ直ぐに告白してしまう。
結果、失恋。
「ママ、私、好きな人ができたの」
ライラの告白を聞いて、表情を強ばらせるお母さん。でも「良かったね」としか言いません。失恋したときも、優しくライラを抱きしめます。
失恋をきっかけに、ライラはデリー大学からNY大学への編入を決意します。自分をふった彼のいる大学には、通いたくないと。
うむ、分からんでもない。
NYへはお母さんが付き添い、生活の基本が整うとライラ一人での生活が始まります。
初めての一人暮らし。と思いきや、視覚障がい者の女性ハヌム(サヤーニー・グプター)と出会い、同性愛者の彼女と親密な関係になります。
また、大学で授業のサポートをしてくれたイケメン:ジャレッド(ウィリアム・モーズリー)にトイレの介助をされてから、彼とも親密な関係になります。
ライラは全介助の状態です。本当はもっと自分でできることがあるのかも知れませんが、
母親に全ての世話をされている状態です。
だから、自分の世話をしてくれたハヌムを受け入れる。
自分の世話をしてくれたジャレッドを受け入れる。
ハヌムも、ジャレッドも、献身的に世話をしてくれる母の代替え。
自由奔放で我が儘と評されている主人公ですが、私は違うと思いました。
ただ、受け身なんです。障がいのせいで、受け身でいるしかないと思い込んでるように感じました。
子供の頃に、 高峰秀子さん、小林桂樹さんが聴覚障がい者の夫婦を演じた「名もなく貧しく美しく(1961)」を観ました。
その中に「私たちのような者は、一人では生きていけません(だから夫婦2人で力を合わせて"普通"の生活をしなくては」という台詞があって衝撃を受けた記憶があります。
他にも自分達は普通じゃないから、世間に迷惑をかけないように、謙虚に、控えめに生きるべきだ(不確かです)。という台詞もあったように思います。
ネットの評価を見てると、現在でも無意識に、障がい者にこのような控えめな生き方を求める人が多いようで、ちょっとぞっとしました。
原題のMargarita, with a Straw(ストローつきのマルガリータ)は、ラストに通じるメッセージ性の強いタイトルです。あることをきっかけに、ストローつきの人生を選択した"10代の女の子"を描いた作品です。
繰り返しになりますが、映画の評価は観る方の知識や経験、そしてなにより、その時の精神状態が影響すると思います。
いま私も、ストロー付きの人生を選択しようとしてるので(笑)
「ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女」は縋って来ましたが、本作は私をぐいっと引っ張ってくれるような映画でした。
実はインド映画です。
でも(インドでは過激じゃないの?と思われる)性描写が多々あり、もちろん同性愛も描かれ、アダルトサイトとか……、その点からも随分とチャレンジしている作品だと思いました。
PS主演のカルキ・ケクランも魅力的ですが、ハヌム役のサヤーニー・グプターが美しかった!またインド映画ですが、踊るのは1分程度です(笑)
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