劇場公開日 2015年7月4日

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「真っ直ぐな眼で」ルック・オブ・サイレンス 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5真っ直ぐな眼で

2020年12月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

1960年代のインドネシアで起きた軍事政権による大虐殺を、加害者の視点から描いた衝撃のドキュメンタリー『アクト・オブ・キリング』。
本作はその姉妹編で、今回は被害者の視点から描く。
あちらは斬新だったが、こちらは真の描き方。

監督と共に同行するのは、眼鏡技師のアディ。彼の兄が殺された。
彼の両親の暮らしも貧しく、恐怖政権の成れの果て。
アディは無料の眼の検査の名目で(タイトルの由来)、今もノウノウとのさばる当事者に近付き、話を聞く。核心に迫っていく。

アディは彼らを断罪せず、赦すとさえ言うが…、
『アクト・オブ・キリング』を鑑賞し、当事者たちの話に耳を傾ける、その真っ直ぐな眼(まなこ)。
それが、彼の応え。
忘れ難い。

近大