「こうゆう可愛らしい小品に出会えるのが、映画ファンとしては至福の時。」ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
こうゆう可愛らしい小品に出会えるのが、映画ファンとしては至福の時。
何の情報も知らずに観たのですが、これがかえって良かったのかも知れない。
こうゆう可愛らしい小品に出会えるのが、映画ファンとしては至福の時に他ならない。
拒食症に悩む女の子がひと夏で体験する話に、知り合う友人達を通して人生の岐路に立ち決断する物語を、ミュージカル調の歌や踊り(振り付けと言った方が良いか)で綴る。
主演のエミリー・ブラウニングは、決して美人とゆう感じはしないが、とても魅力的。歌はめちゃくちゃ上手いって訳では無いのに、聴いていてとにかく心地好い声。
知り合うジェームス君の、彼女に対する接し方の(何とも悩ましい“あの“感情ですよ)ぎこちなさ等、観ていて思わずキュンとしてしまうし。可愛いのにどこか野暮ったくて(そこがまた良い)不思議なキャシーの魅力。
おじさん年甲斐もなく嵌まってしまいました。
ハリウッドの大作だけが映画じゃ無いんですよね。決して傑作・秀作では無い、多くの人から無視されるであろう本作品の様な一品を月に一本でも観られたら、それだけで嬉しいものです。
※かなり大絶賛していますが、あくまでも人を選ぶ作品だと思って下さい。
それとも、「こいつ気が狂ったのか?」とでも思って頂いた方が宜しいでしょう。
…って事で多少の「あれ?」って所も少し挙げておきます。
突然歌いだしミュージカル調になるのですが。その時だけ出演者がカメラ目線になるのは、多少違和感が有るかも知れないですね。基本的にミュージカルは“何でも有り“的な面はあるんですが…。
それと歌詞には【メール】とはっきり歌っているのにカセットテープやレコード等が出て来る辺り、時代背景は1970年〜80年頃を意識している所。
最も台詞に「今時カセット!」と言っているので、やはり時代設定は最近なのでしょうが…。
(2015年8月8日/シネマカリテ/スクリーン1)