劇場公開日 2015年11月14日

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「商品としてどうか」恋人たち Norikoさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0商品としてどうか

2015年12月26日
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鑑賞方法:映画館

普通の人たちの群像劇。批評などを読むと、現代日本社会とそこに生きる「私達」をリアルに描いている、ということになっている。

私には全くリアルに思えない。

まず、主演俳優達の演技がつたない。そのつたなさが役柄の不器用さとかぶって見えるという印象はあるけれど、芸としての上手さが感じられない。リズムも良くないし、セリフの抑揚もなく、くどく聞こえる。

自分の伝えたい事を伝えるために創作したものは、あくまで作り物であって、現実としての力はもたない。素人同然の役者を使っても、ドキュメンタリーっぽい物にすぎない。役者そのものを描きたいならドキュメンタリーにすればいい。

テーマも「そもそも生きてくってそういうことじゃない?」という問題で、日本社会の問題を掘り下げているようには思えない。

全体に監督が感じていることを詰め込んだという印象で、お金をとるなら商品としてもっと整えてほしいと感じた。

Noriko