「現実と仮想現実のすり合わせが不十分」コングレス未来学会議 月野沙漠さんの映画レビュー(感想・評価)
現実と仮想現実のすり合わせが不十分
2015/11/05、シネマ ジャック&ベティで鑑賞。
俳優の姿をスキャンして現実の俳優は使わずにCGに置き換えて演技させてしまおうという近未来の話。その技術が高じた結果一般人までもが望みの姿で生きられるということが可能になるが、それはまやかしだった。
果たしてそんな世界がユートピアと言えるのか、そして母の息子への愛が作品のテーマだと思うけど、テーマは好きな部類なので期待して観に行ったのですが、アニメに変わったあたりからが残念。
この世界に生活感がないんです。マトリックスはコンピュータが世界を支配していましたが、この世界ではあくまで現実側で生きている人間が管理しているようなので、どう経済を回しているのかとか、ちょっといろいろ無理がある設定。
アニメーターを解雇したパラマウント社やハリウッドへの批判が込められているらしいけど、それは観る側には関係ないし。
仮想現実まで実写で作るほど予算がなかったのかもしれないけど、それなら戦場でワルツをみたいに前編アニメにしたほうが良かったかも。
コメントする