パパが遺した物語のレビュー・感想・評価
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はじめて映画館で泣きました。
たくさん映画を観てきましたが映画館で泣いたのははじめてでした。曲もストーリーも好きで予告編だけで絶対観たいと思いました。自分が娘だったり父だったりしたらすごく感動するとおもいます。私は娘だったからかすごく共感できたし、素敵な映画です。主観多めですが愛を感じる映画の中で最高傑作です。娘役は可愛いし、大人になった娘役は赤ずきんの主演の綺麗な女優さんで、父役はもちろん他の出演者も素晴らしかったです。父と娘がclose to youを歌ったり、娘のご機嫌をおちゃめなお父さんがなおしたり、素敵なシーンがたくさんあります。
苦く苦しい物語。熱演が光る。
最初、ケイティの幼少期を演じる女の子(カイリー・ロジャーズ)が、じつに可愛い。
それだけに、次の場面、いきなり「25年後」に飛んで登場するアマンダのケイティが
なんと依存症気味に性行為に走る日々だというのが、衝撃的。
実際そういう人は少なからずいて、
リアリティに欠けるわけではないらしい。
ただ、
邦題から想起される一般的イメージとは全く異なる展開なので
要注意。
しかもその大人のケイティは、心理学を専攻して大学院にまで行き、
公的機関で子供のカウンセリングを生業としているのである。
もちろん頭では自分が自分の思うとおりになっていないことに問題を感じてはいて、
自分自身もカウンセリングを受けてはいるのだが。
それがあるとき、
両親を相次いで亡くして1年間一言も口をきかない女の子を担当することになり、
おそらくそれによって自分の過去を思い出し、語ることになり、
同時に自分にも向き合おうとするのだがなかなか思うようにいかず、
なおかつ
過去にさかのぼって語られる父親の苦闘もまた
病気やら経済的苦境やらでなかなかうまくいかず、
「世の中には、苦難と不公平がいっぱいあって、ときどきとっても辛い、でもそれに向き合っていかざるをえない」
光は、見える。
でもその先には、また闇が待っているかもしれない。
だがその光を求めて、生きるしかない。
「父と娘の絆の、涙の感動物語」では全くなく、
「父と娘、それぞれが、苦難に満ちた世の中でたたかう苦く苦しい物語」
だった。
ラッセル・クロウもアマンダ・Seyfriedも、
そして子役のカイリー・ロジャーズも、
熱演が光った。
父から娘への無限で無償の愛
幼くして母を、そして、続いて作家の父を亡くした影響で、誰も愛することが出来ず破滅的な生活を繰り返していた女性が、作家であった父を尊敬する男性と巡りあったことから真実の愛を見つけようとする物語。
ラッセル・クロウもアマンダ・セイフライドももちろん良いんですが、この作品で一番の注目点は、幼いころのケイティを演じたカイリー・ロジャーズに尽きますね。豊かな表情で感情を非常に上手く表現しています。素晴らしい。劇中、ジェイクと幼いケイティが“CLOSE TO YOU”を歌うシーンが有るんですが、二人で仲良く歌い、本当に良いシーンでしたね。
そしてその“CLOSE TO YOU”。周知の通り、元々はカーペンターズの名曲ですが、カーペンターズ版の権利を取ることが出来ず、この作品ではマイケル・ボルトンが歌っています。カーペンターズ版と違った味わいですが、この作品の雰囲気と相まって、意外に良い味をだしていました。
これにも触れましょう。映像の進行ですが、現在と25年前の時代をシームレスに描く演出がされています。回想シーンなどで、過去の出来事を振り返ると言う演出はごく普通に使われる演出ですが、これはそれとはちょっと違いますね。正にシームレスです。ですが、それはそれで特に違和感も感じませんでした。
今のケイティの生活など、ちょっと予想とは異なる出来事もありましたが、全般的にはなかなか良い作品だったと思います。ジェイクのケイティへの無限で無償の愛が良いですね。
原題『Fathers and Daughters』。『A father and a daughter』でもなく、『The father and the daughter』でもなく、なんで複数形なんでしょうね。世の中の父と、世の中娘の物語ということなんでしょうか?
ラッセルクロウの演技だけ
実話でもないのでもっと冒険しても良い内容だったと思うけど、その割には話が出来すぎてて、ただの可哀想な話だった。
娘役がなんだかんだ言ってただのビッチなのであまり同情もできなかったし、正直映画館で見る価値もそれほどないと思うのでDVDをオススメします。
愛こそ全て
「幸せのちから」で父と息子の絆を描いたガブリエレ・ムッチーノ監督が、ニューヨークを舞台に小説家の父とその娘の愛を、娘が幼い頃と成人した現在とを交互に描いて浮き彫りにしていく。
幼い頃に事故で母を亡くしたケイティ・ディヴィスは、有名な小説家である父・ジェイク・ディヴィスと共に心に傷を負いながら、仲睦まじく暮らしていた。
ところが事故の後遺症を抱えた父に様々な暗雲が垂れ込め、追い詰められていく。
少女時代から25年後の現在、大学院で心理学を研究し、家庭に恵まれない子供たちの精神的ケアをするソーシャルワーカーもしているケイティだが、彼女自身が事故に端を発したトラウマに苦しめられている。
そのトラウマは、人を愛することが出来ないということ。
そんな彼女に、父の大ファンだという青年・キャメロンが現れ、彼女に変化をもたらしていく。
キャメロンは作家を志望していることもあり、どこか彼女の父の面影を偲ばせる。
この青年との触れ合いのなかで、幼い頃の父との日々を思い出し、如何に自分が愛されていたかに気付いていく。
蘇った父の愛が彼女の背中を押すようにして、愛することの素晴らしさを目覚めさせていく。
主演のラッセル・クロウは、娘を深く愛しながらも人生に不器用な父を、そして幼い頃のケイティを演じたカイリー・ロジャーズはその切ないまでの可憐さで観客の心を掴み、成人した彼女を演じたアマンダ・サイフリッドは、トラウマに苦しむ彼女の心を繊細に演じていて、この3人の素晴らしい演技のアンサンブルが心を揺さぶらずにはいられない。
本作は一組の父と娘のストーリーではあるが、娘を愛する父親たち、父親から愛情を注がれた娘たちに捧ぐ普遍的な物語だと思う。
ラッセル・クロウの事故の後遺症の演技、アマンダ・セイフライドの人を...
ラッセル・クロウの事故の後遺症の演技、アマンダ・セイフライドの人を愛せないトラウマの演技、カーペンターズの名曲、一つ一つは素晴らしいが、ひとつの作品となると、過去と現在の行ったり来たりがあまりに忙し過ぎて…物語に入りきれず、感動もイマイチ、予告編の出来が良すぎた、残念
重い愛の形
想像以上に重い愛の話.
予告編に裏切られました.
交通事故で妻を失い,自身も障害を抱えることになりながら幼い娘を養育することを選択した父親.
過去の経験から性的に倒錯しながらも他人を救う心理学者を目指す,かつての少女.
この二つの物語を交互に行き来しながら,生活苦で葛藤する父親の愛,愛を渇望するまま大人になってしまった少女の姿が対比されます.
中盤に向けては苦しみながらも前に進む姿があり,ホームドラマ的な雰囲気もあります.
しかし,終盤にかけては悲劇の様相を呈してきており,特に少女の迎えた結末に関しては捉え方が分かれるのではないでしょうか.
希望が見えなくもないが,あまりにも残酷な世の中であると思わされます.
娘が成長した姿がいきなり出てきますので,父親と過ごす天真爛漫な少女がどうしてこうなったのかというミステリ的な見方もできると思います.
重い内容になっているので,予告編とは異なる印象を受けるとは思いますが,悲劇に耐性があるのであれば良い作品ではないでしょうか.
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