パパが遺した物語のレビュー・感想・評価
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娘のトラウマを救ったのはパパだったのかも
交通事故で母親を亡くし、父親もその事故の影響で死ぬ事になる。幼い娘は成長してから心のトラウマに悩み、セックスに逃げる。なんでこの子はこうなんだろう思う。死を感じた父親が娘の為に夢中で書き上げた作品が賞をもらう、ふと出会った青年が父親の信奉者の作家で恋に落ちるが汚れた自分が許せない。でも結局は青年が理解してくれた。幼い時、父親と歌ったカーペンターの曲が心に残る。ラッセル・クロウとアマンダの演技力が光る。
ラッセル・クロウに救われた映画
うーん、どうだったでしょうか。
確かに泣ける作品なのかもしれませんが、ちょっと狙い過ぎた感がありましたね。
ガブリエレ・ムッチーノ監督のファンの方には申し訳ありませんが、どうもこの監督との相性は悪いようです。これまでも感動系の作品を撮ってきたムッチーノ監督ですが、どうも感動させようとしてる意図を感じてしまうんですよね。わざとらしいというか。
そして今回は父と娘の話のはずが色々盛り込み過ぎた結果まとまりがありませんでした。
というのも親子愛に焦点を当てればいいものを、現在のケイティー(アマンダ・セイフライド)の性生活などを描き始めたものだからかなり萎えてしまいました。 このケイティーという人物にはあまり感情移入が出来ませんでした。 アマンダ・セイフライドが素晴らしい女優なのは言うまでもないと思いますが、本作では残念ながらイマイチでした。
ラッセル・クロウが上手いのは言うまでもなく、それがこの映画の救い数少ない救いでした。 彼が演じたジェイクには同情せざるを得ないですよね。 事故で妻を亡くし、自分は後遺症になってしまう。そしてケイティーの親権も取られそうになってしまう。 もう悲惨としか言えません。
この2人以外にもダイアン・クルーガーやオクタヴィア・スペンサーなど実力のある役者が多数出ているのにも関わらず彼らの役どころもひどいものでした。
洗練されていない脚本に、パッとしない演出。 ラッセル・クロウの演技が無ければもっと大変なことになっていたかもしれません。
愛の話
親子の演技が素晴らしい‼️
やや戸惑う物語。
明らかにタイトルと内容との差異に戸惑う映画である。
私もだったが「父と娘の感動物語」だと誰もが想像する。
事故の後遺症が残り破産寸前の父親と性行為依存症の娘
の物語だとは…まさかタイトルやチラシから誰も思うまい。
しかし、観る価値のない物語というわけではない。
おそらくは誰にでも起こりうる精神疾患や後遺症、その他
過去のトラウマに苦しんでいる人々の実状が描かれている。
父親と娘が、ポテトチップ!なんて言いながらふざけ合う
過去のシーンには目を細めるが現在では辛いことが山盛り。
トラウマを抱えながら心理カウンセラーをめざすケイティ、
幼い頃に母親を交通事故で亡くし、父親の方は重い後遺症に
苦しんでいた。治療に専念するため娘を義姉夫婦に預けた彼
だが、退院すると夫婦から冷たい仕打ちを受けることになる。
妹が死んだのは実は車内での口論が原因(夫の浮気)であり、
娘を自分たちの養女にしたいという。ハッキリと断った父親
だったが自身の仕事も上手くいかず破産寸前に追い込まれる。
その後、彼は著名な小説家として一編の物語を遺すのだが…
決して悪い父親ではないが、短気で病気を抱えているという
似つかわしい?役柄を、R・クロウが暖かく演じて好感度大。
ひきかえ珍しく魔性の女?のような役柄を演じたアマンダの
デッカイお目目で次々と男を誘惑する仕草も殊のほか上手い。
そんな彼女の魅力に惹かれ、彼女を愛そうとするA・ポールが
気の毒で泣けてしまうが惚れた女のためなら頑張れるのが男。
なぜ彼女がこんな風になってしまったのか?という謎は後半
やっと明らかになるが、そこまでの道のりが異常に長いうえ、
肝心のパパが遺した物語の中身が明かされないのはもどかしい。
(家族問題は本当に大事。どんな環境で育つかの影響は大きい)
タイトルなし(ネタバレ)
父ジェイクの転機である過去(1989年)と娘ケイティの転機である現在(2014年)を行き来する事で、親子の繋がりを感情的に見せてくれるが、一つ一つが小さすぎて、主題が大きくは捉えられなかった。
しかし、その中でも唯一繋がりを感じるのはカーペンターズの「Close to you」。曲によって父の思い出、物語がケイティから溢れ出す。
裏切られた
はじめて映画館で泣きました。
苦く苦しい物語。熱演が光る。
最初、ケイティの幼少期を演じる女の子(カイリー・ロジャーズ)が、じつに可愛い。
それだけに、次の場面、いきなり「25年後」に飛んで登場するアマンダのケイティが
なんと依存症気味に性行為に走る日々だというのが、衝撃的。
実際そういう人は少なからずいて、
リアリティに欠けるわけではないらしい。
ただ、
邦題から想起される一般的イメージとは全く異なる展開なので
要注意。
しかもその大人のケイティは、心理学を専攻して大学院にまで行き、
公的機関で子供のカウンセリングを生業としているのである。
もちろん頭では自分が自分の思うとおりになっていないことに問題を感じてはいて、
自分自身もカウンセリングを受けてはいるのだが。
それがあるとき、
両親を相次いで亡くして1年間一言も口をきかない女の子を担当することになり、
おそらくそれによって自分の過去を思い出し、語ることになり、
同時に自分にも向き合おうとするのだがなかなか思うようにいかず、
なおかつ
過去にさかのぼって語られる父親の苦闘もまた
病気やら経済的苦境やらでなかなかうまくいかず、
「世の中には、苦難と不公平がいっぱいあって、ときどきとっても辛い、でもそれに向き合っていかざるをえない」
光は、見える。
でもその先には、また闇が待っているかもしれない。
だがその光を求めて、生きるしかない。
「父と娘の絆の、涙の感動物語」では全くなく、
「父と娘、それぞれが、苦難に満ちた世の中でたたかう苦く苦しい物語」
だった。
ラッセル・クロウもアマンダ・Seyfriedも、
そして子役のカイリー・ロジャーズも、
熱演が光った。
表現が雑
娘の親権裁判や精神疾患など何もないところから描きたいとは思えず、そういったテーマは父娘への困難として後付してドラマが構成されている。心のこもっていない場面がだらだらと続いて見ていてしんどかった。親戚夫婦や、ケースワーカーの上司も心無い存在であった。表現としてダメだ。
父親が小説家で年間ベストセラー1位でピューリッツア賞を受賞するほどの作品を手掛けているのに、その内容にはさっぱり触れていない。観客にどうぞお察しくださいと丸投げな表現で、手抜きですらある。
全体的に心がこもってない割に泣かせようとしていて腹立たしかった。しかし娘が、お父さんに会いたいと言って泣く場面ではつられて涙が出てしまった。
父から娘への無限で無償の愛
幼くして母を、そして、続いて作家の父を亡くした影響で、誰も愛することが出来ず破滅的な生活を繰り返していた女性が、作家であった父を尊敬する男性と巡りあったことから真実の愛を見つけようとする物語。
ラッセル・クロウもアマンダ・セイフライドももちろん良いんですが、この作品で一番の注目点は、幼いころのケイティを演じたカイリー・ロジャーズに尽きますね。豊かな表情で感情を非常に上手く表現しています。素晴らしい。劇中、ジェイクと幼いケイティが“CLOSE TO YOU”を歌うシーンが有るんですが、二人で仲良く歌い、本当に良いシーンでしたね。
そしてその“CLOSE TO YOU”。周知の通り、元々はカーペンターズの名曲ですが、カーペンターズ版の権利を取ることが出来ず、この作品ではマイケル・ボルトンが歌っています。カーペンターズ版と違った味わいですが、この作品の雰囲気と相まって、意外に良い味をだしていました。
これにも触れましょう。映像の進行ですが、現在と25年前の時代をシームレスに描く演出がされています。回想シーンなどで、過去の出来事を振り返ると言う演出はごく普通に使われる演出ですが、これはそれとはちょっと違いますね。正にシームレスです。ですが、それはそれで特に違和感も感じませんでした。
今のケイティの生活など、ちょっと予想とは異なる出来事もありましたが、全般的にはなかなか良い作品だったと思います。ジェイクのケイティへの無限で無償の愛が良いですね。
原題『Fathers and Daughters』。『A father and a daughter』でもなく、『The father and the daughter』でもなく、なんで複数形なんでしょうね。世の中の父と、世の中娘の物語ということなんでしょうか?
ラッセルクロウの演技だけ
愛こそ全て
「幸せのちから」で父と息子の絆を描いたガブリエレ・ムッチーノ監督が、ニューヨークを舞台に小説家の父とその娘の愛を、娘が幼い頃と成人した現在とを交互に描いて浮き彫りにしていく。
幼い頃に事故で母を亡くしたケイティ・ディヴィスは、有名な小説家である父・ジェイク・ディヴィスと共に心に傷を負いながら、仲睦まじく暮らしていた。
ところが事故の後遺症を抱えた父に様々な暗雲が垂れ込め、追い詰められていく。
少女時代から25年後の現在、大学院で心理学を研究し、家庭に恵まれない子供たちの精神的ケアをするソーシャルワーカーもしているケイティだが、彼女自身が事故に端を発したトラウマに苦しめられている。
そのトラウマは、人を愛することが出来ないということ。
そんな彼女に、父の大ファンだという青年・キャメロンが現れ、彼女に変化をもたらしていく。
キャメロンは作家を志望していることもあり、どこか彼女の父の面影を偲ばせる。
この青年との触れ合いのなかで、幼い頃の父との日々を思い出し、如何に自分が愛されていたかに気付いていく。
蘇った父の愛が彼女の背中を押すようにして、愛することの素晴らしさを目覚めさせていく。
主演のラッセル・クロウは、娘を深く愛しながらも人生に不器用な父を、そして幼い頃のケイティを演じたカイリー・ロジャーズはその切ないまでの可憐さで観客の心を掴み、成人した彼女を演じたアマンダ・サイフリッドは、トラウマに苦しむ彼女の心を繊細に演じていて、この3人の素晴らしい演技のアンサンブルが心を揺さぶらずにはいられない。
本作は一組の父と娘のストーリーではあるが、娘を愛する父親たち、父親から愛情を注がれた娘たちに捧ぐ普遍的な物語だと思う。
父と娘のラブレター
父は娘のために娘を主役とした小説を書いている。
娘は二人の小説(私たちの)を書いて欲しいと話す。
この小説「FATHERS & DAUGHTERS」は父と娘のラブレター。
最愛の父を亡くして、心に傷を持った少女が成長する。
少女の時の思い出と、成長してからの話が並行して進んでいく。
そして父の心の傷は、父が遺した小説がきっかけで癒される。
まさに二人の愛情物語。
このストーリー展開(二階建て)に感動しました。
カーペンターズの「Close to You」がストーリーに合致しており、リチャード(兄)とカレン(妹)のハーモニーが映画と重なる。
またまた感動しました。
テーマやプロットはいいと思うし、 役者もそれぞれにしっかりその人物...
ラッセル・クロウの事故の後遺症の演技、アマンダ・セイフライドの人を...
重い愛の形
想像以上に重い愛の話.
予告編に裏切られました.
交通事故で妻を失い,自身も障害を抱えることになりながら幼い娘を養育することを選択した父親.
過去の経験から性的に倒錯しながらも他人を救う心理学者を目指す,かつての少女.
この二つの物語を交互に行き来しながら,生活苦で葛藤する父親の愛,愛を渇望するまま大人になってしまった少女の姿が対比されます.
中盤に向けては苦しみながらも前に進む姿があり,ホームドラマ的な雰囲気もあります.
しかし,終盤にかけては悲劇の様相を呈してきており,特に少女の迎えた結末に関しては捉え方が分かれるのではないでしょうか.
希望が見えなくもないが,あまりにも残酷な世の中であると思わされます.
娘が成長した姿がいきなり出てきますので,父親と過ごす天真爛漫な少女がどうしてこうなったのかというミステリ的な見方もできると思います.
重い内容になっているので,予告編とは異なる印象を受けるとは思いますが,悲劇に耐性があるのであれば良い作品ではないでしょうか.
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