ベトナムの風に吹かれてのレビュー・感想・評価
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我が亡父も『トイレに行きたい』を無視され介護の人を噛んだ
『乾杯』は我が近親者の結婚式の時も歌われ、感動した日本語の唄。しかし、この音楽を聞く度に『ダニエル・ジェラール』の『バタフライ』が頭の周りを飛ぶ。
『21世紀でもレーニン像があるのはここくらいだね』嘘である。
あちこちにある。僕もウラン・ウデと言う街で見てきた。
同じ旅行でウランバートルの街で『ビートルズの像』まで見たぞ。
『どうしてもウランバートルにあるの?』と聞いたら『1981年に来モンゴルした』との事。思わず『ジョン・レノン死んでるだろ!』とは言わなかったが、そう思った。消さないでね。ビートルズとは言ってないはずだ。
しかし、沢田教一さんが引用されるとは。彼とか石川文洋さんの功績は、今になって利用されるとは思いもしなかった。ポル・ポトが牛耳っていた時、日本は北ベトナムとの国交はないわけで、カンボジアを侵略するベトナムとベトコン(差別用語)と日本政府はポル・ポトを見て見ぬふりをした。その時、ポル・ポトのホロコーストを訴えようとしたのが、沢田教一さんや石川文洋さんである。
この映画はあり得ないけど、ボケたらベトナムは羨ましいね。寒いところよりも南国が良い。インドネシアのラジャ・アンパット諸島でアル中で客死したい。死んだらそのまま灰にしてもらって、巻いてもらいたいね。
それまでは、ニューヨークとかも行きたいけど。
追記
僕のつたない英語で『トイレはどこですか』がホーチミン市では通じなかった。
追追記 個人で介護する場合、拘束してもらって僕は良いと思うが。僕自身は拘束されても良いと思っている。薬で眠らせてしまうとかね。
離婚を考えている女性に
何も考えたくない時に配信で何となく鑑賞。離婚を考えている女性や閉塞感のある日常に嫌気が差している方が鑑賞すると元気になります。やはり、男性より女性の方がパワーがありますね。私も頑張ろう。
年齢を重ねても
実話に基づいたフィクションということだが、どの辺まで本当なのだろう。
認知症に転地は良くないと私も聞いたことがあり、施設に入所して悪化した例も見知っている。けれど主人公の母親の場合、連れて行った先が良かったと思う。人懐っこい人達との触れ合いや、原風景を思い起こさせるような体験ができたのだから。最後は映画のラストの通りとまではいかなくても、元気を取り戻されたのではないだろうか。
主演の松坂さんは、20代に返ったつもりで頑張るとおっしゃっていたと記事で読んだが、本当に生き生きとしてとても可愛いかった。真っ赤なヘルメットがよく似合っていた。もちろん、お母さん役の草村さんも愛らしさを交えた老いの演技がさすがだった。
つまらなすぎて途中でギブアップしました。
つまらなすぎて途中でギブアップしました。
1時間ぐらいは見たかと思いますが、そこまでの評価としても、芝居が白々しくて何かダメでしたね~。
撮り方もヘタというか。
原作もそうなのかもしれませんが、冒頭から「母が認知症」という設定でスタートするので感情移入できません。
そこはもっと正常の状態から壊れていく様を見せなきゃという気がしますが。
こういう雰囲気の映画、好きです♪
2月6日〜16日 2週間限定上映。剛の♪乾杯が歌われていて、嬉しかった!認知症でも、幸せに生きていけるんだ!と思わされた。最後のお母さんの笑顔が素敵でした。
優しい風が吹くだけの映画ではないですよ
敬愛する大森一樹監督の新作『ベトナムの風に吹かれて』、松坂慶子ほかが登壇する完成試写会でいち早く鑑賞しました。
大森監督の新作を観るのは2002年の『T.R.Y. トライ』以来。
その間、いくつか小品を撮っているけれど、今回は主演が松坂慶子とビッグネーム。さて・・・
もともとは『越後のBaちゃん ベトナムへ行く』と題されたノンフィクションを映画化したもの。
映画化にあたっては、原作をもとにして『ただいま それぞれの居場所』などの介護ドキュメンタリーを手掛けてきた北里宇一郎の脚本を、 監督の大森一樹が手を入れた。
原作は未読なのだけれど、たぶん、母娘の異国の地で介護の実態を記したものだろう。
それをそのまま映画にしてもいいのだろうが、ドキュメンタリー畑の北里氏がいくつか手を入れているようだ。
この映画の面白さは、実際にあったであろうエピソードに対して、脚本で展開した虚構部分との融合性だと思う。
つまり主人公を60歳前半(脚本家と監督と同じ世代)に据えて、その世代の日本人とベトナムとの関係、さらには介護世代とのベトナムとの関係を主旋律に纏わせたことにある。
例にとれば、太平洋戦争期にベトナムで戦った日本兵のその後、全共闘世代におけるベトナムに対する感慨など、である。
大森一樹監督は、そこいらあたりの感慨を実際に記録映像と巧みに処理してみせていく。
そして、中盤、みさおのかつての友人として登場する小泉(奥田瑛二 )は、かつて大森一樹が映画で描いたモラトリアム世代の代表として登場する。
時流に乗ったが、自分を見出せず、踏ん切りを付けれないモラトリアム世代として
そういう意味では、大森一樹監督のモラトリアム三部作『オレンジロード急行』『ヒポクラテスたち』『風の歌を聴け』のその後のようである。
そんなことを述べると、この映画って「認知症と介護」を扱った映画ではなかったのかしらん、と多くのひとが思うかもしれない。
草村礼子扮する母は、ベトナムに来て、意外と順応・適応して症状が軽くなる。
そういう中で、先のような世代のエピソードが展開されるのだけれど、終盤、著しく心が動揺する。
小泉が運転するシクロに乗った母親が交通事故により下肢を骨折してしまう。
手術を経て、小泉に看病により退院にこぎつけるのだけれど、小泉の帰国により認知症がいっきに悪化してしまう。
ここからの映画の描写は厳しい。
繰り返される、母親が寝床で叫ぶ言葉「便所、イキテぇ!」。
これがリアリティだ。
認知症を患っていても、それまで培った価値観を壊すことはできない母。
オムツも用意したのだから、もっと実利的にしてほしいと願い、乞う娘。
それが、この「便所、イキテぇ!」という叫びで対立する。
ここはドキュメンタリー畑の北里氏の経験に裏打ちされたエピソードだろう。
この映画、『ベトナムの風に吹かれて』というタイトルだけれど、製作過程では『ラストライフはベトナムで』というタイトルだった。
そう、結構キビシイのだ。
監督曰く「起承転結でいえば、起承・承承承・転結ぐらいに、承部分が長い映画」で、その承部分は、「風に吹かれて」少々優しい(ポスターデザインもこのイメージ)。
でも、それだけではなく「転・結」は頗る実際的。
そこいらあたりを覚悟をして観ていただければ、という作品でしょう。
わたしは主人公世代ではないのですが、主人公と同じ60歳前半の方たちは、もっと何かしら感ずるところがあるかもしれません。
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