「狙いはわかるが下手すぎる」ライアの祈り odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
狙いはわかるが下手すぎる
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合掌土偶は座産のポーズ、生命誕生への縄文人の畏敬の念と言われている、八戸以外にも妊婦の土偶は多く出土されている。ベトナムの村の長老まで引き合いにだして子孫繁栄を強調する一方、桃子は子供が授からない宿命を抱えた女性であるから知っている観客はどうなることかと気がもめる。「たとえ子が産めなくても愛がある、未来に残すものは子だけではない」というプロポーズで締めくくられる。そういう女性への応援歌だったとは・・。
キャスティングを画材に例えれば水彩か墨か油彩かどういう絵具で絵を描くかは画家の嗜好、裁量だから観る側が言っても詮無いことだが繊細な心のひだを描くのであれば、あっている様には思えなかった。縄文は多くの日本人のルーツであり壮大なロマンなのだから説明でなく映像や音楽での表現も気配りしてほしい、劇伴の付け方もわざとらしく聴こえるし、中途半端なコメディ仕立てや一本調子の純愛路線でなく芸術が描けるプロのスタッフ、キャストで仕上げて欲しかった。
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