「幸せになって。」ライアの祈り ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せになって。
原作は全く知らないのだが、もっと縄文文化が色濃く描かれた
物語なのではないかと思った。今作でもほぼオタク?役の宇梶
演じる学芸員が様々な歴史や縄文出土品など紹介してくれるが、
それが物語の軸なのかというとそうでもない。惹かれあう二人
の抱える問題がその後色濃く描かれ始め重い決断が圧し掛かる。
物語の焦点がどこにあるのかが掴み辛く言いたい事は分かるが、
それでどうするつもりなのか、その絵はどうなったのか、など
かなり中途半端な印象を受ける。観ている方はとにかく二人が
幸せになってくれりゃそれでいいんだけどな~と思ってしまう。
人として一番大事なものは何か?が後半の問いになるが、不幸
な離婚を経験している桃子への風当たりは同性から見ても辛い。
そもそも前夫のあの言い草は何だ?不妊で苦しむ元妻にあれは
ないだろうと無神経にも程がある。未だ女性を出産の道具だと
認識している男性や高齢者が多いのは知っているが、苦しみを
味わっていないのに苦しんでいる者を罵るなんて間違っている。
若く結婚しても授からずに苦しんでいた夫婦が周囲にもいたし、
全部が昨今の独身・晩婚・出産高齢化が招いた事態とはいえない。
桃子が自分の母親に詫びる場面で涙が出た。しかしそれに対し
母親が「子供はね、生まれてくれた時に親孝行は済んでるのよ」
あーそうだよなぁと目から鱗。何も要らないから幸せになって
と、親ならこんな風に励ましてやりたいものだよな~と思った。
それにしても宇梶&杏樹という組み合わせはどうなんだろう?
ラブシーンなんてどう描くつもりなんだろうとハラハラしたが
やっぱりなかった^^;でも、無きゃ無いでどうなんだあの歳で?
と、やはり不安は尽きない。ワンダーコアでまずは腹筋運動だ。
(最近よく出ている武田梨奈がやっぱり酒豪の役。ぷしゅ~っv)