劇場公開日 2015年8月28日

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「共感出来るかはその人次第。どん底の人生を見つめ直す過酷な旅。」わたしに会うまでの1600キロ 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5共感出来るかはその人次第。どん底の人生を見つめ直す過酷な旅。

2015年9月19日
PCから投稿

泣ける

悲しい

難しい

【賛否両論チェック】
賛:大自然の中で1人で困難に立ち向かい、満身創痍の主人公に、様々な人々が救いの手をさしのべてくれる姿が印象的。全てを捨てて1人になってみて、初めて自分は1人で生きている訳ではないことに気がつかされる。
否:単なる自伝的映画なので、お話自体には、なかなか共感するのは難しいかも。同じようなシーンも続くので、興味を持てないと退屈必至。ラブシーンも多数あり。

 ダメでボロボロな自分を変えるべく、敢えて過酷なチャレンジを続ける主人公。今まで他人に依存しきっていた彼女が、大自然の中でたった1人で戦い、もがき続ける姿が、非常に切なく印象に残ります。そして何より、そんな彼女の姿に感化されたかのように、出逢った色々な人々が助けてくれる様子に、人間の温かさを改めて実感することが出来ます。1人になることで、逆に自分は1人ではないことに気がつかされる、そんなステキなストーリーに仕上がっています。
 ただ、お話そのものは自伝なので、主人公に共感出来るかどうかは、人によって大きく分かれるかと思います。最愛の人を亡くした悲しみから、浮気依存や薬物中毒にまで陥ってしまう姿は、人によってはなかなか共感するのは難しいかもしれません。
 何はともあれ、自分と他人との関係性を見つめ直す、良いきっかけとなりそうな映画です。同じようなシーンが続いて眠くなるかもしれませんので、じっくりと人生について考える余裕のある時には、是非オススメです。

映画コーディネーター・門倉カド