シン・ゴジラのレビュー・感想・評価
全1188件中、1121~1140件目を表示
日本政府VS呉爾羅
ニッポン対ゴジラ。ポスターに記されたキャッチコピーであるが、実のところ、日本政府VS呉爾羅(ゴジラ)とするのが正しいのではないか?未曾有の事態に、国を動かすのは政府の役目という着眼点は実に良い。物語の中心が全て官僚たちによる対策本部での会話劇というアイデアは、今までにありそうでなかったゴジラ映画のスタイルだ。
ゴジラ映画はその時代を反映するものであると私は思っている。オリジナルのゴジラが核兵器、敗戦国のトラウマのメタファーであったとすれば、今作は原発、東日本大震災のトラウマのメタファーとして見ることができる。故に机上の空論ばかりを唱え、想定外の事態に対応できない無能な閣僚たちなどを描き、子どもが喜ぶ怪獣映画ではなく、大人が楽しむ社会風刺映画としてゴジラを復活させた点も悪くない。
しかし、ゴジラの襲撃に巻き込まれ、一番被害に遭っているはずの民間人の様子が全くと言っていいほど描かれないのは如何なものか?どうも映画の中でも格差社会が生じ始めていると感じざるを得ない。苦しめられるのは弱者、避難所でストレスフルな生活を強いられれる被災地の声が反映されてこそ、主人公の官僚としての正義感が生きてくるはずなのだが…。故にゴジラが東京を火の海にする絶望的なシーンさえ、どこか他人事のような目でしか見れなくなってしまうのだ。
「もうすぐお父ちゃまのところへ行くのよ…」オリジナルのゴジラで描かれた悲痛な親子の叫びが印象的なのは、物語を庶民の目線に向けた名場面であるからだろう。何か一つだけでもいい、誰かの一言だけでもいい、庶民の苦しみを伝えるフッテージが欲しいのだ。そのせいか、子どもの頃に大好きだったゴジラが、暫く会わない間に庶民の手の届かないところに行ってしまったようで寂しい気持ちになる。あの赤い皮膚は実は議員バッチのメタファーだったのか!?戦っているのは、官僚や自衛隊員だけじゃないはずだ。真の意味で日本対ゴジラと呼べる「真・ゴジラ」の登場を私は切望する。
ゴジラの造形が実は凄い。
これは映画館で見なきゃ損!
まるでドキュメント。政治や経済をも巻き込む、大人向けゴジラ!!
【賛否両論チェック】
賛:ゴジラの蹂躙から人々を守るべく、身を粉にして戦いを続ける主人公達の姿が感動を呼ぶ。核や災害への警鐘的意味合いも含まれていたり、政治や経済への影響も描かれており、大人向けのゴジラ映画であるのが興味深い。ド迫力のCGで描かれる世界観も、純粋に圧倒され楽しめる。
否:言ってしまえば怪獣映画なので、そもそもの好き嫌いが大きく分かれそう。ドキュメントのように淡々と進む描写も賛否必至のほか、難しい化学理論や専門用語も多く、何を言っているのか分からない部分も多い。
ゴジラの出現という突然の事態に、後手後手に回る政府の中にあって、国を守るために孤軍奮闘を続ける矢口の姿が、非常に頼もしく映ります。そしてそんな矢口に感化されるように、皆が一丸となってゴジラに対抗しようと、それぞれが自分に出来る全てを注ぎ込む様子も、感動を誘います。核兵器や自然災害に対する、訓戒や警告的な意味合いが含まれているのも、印象に残るところです。
また本作では、その豪華すぎるキャストも魅力の1つ。避難民の中に前田敦子さんがいたり、消防隊長が小出恵介さんだったり、戦車部隊に斎藤工さんがいたりと、挙げればキリがないくらいメチャメチャスゴいキャストで構成されていますので、
「あれ、今のは・・・あの人!?」
みたいに、色々と探してみるのも楽しいかと思います。
ただ一方で見方を変えると、“大人達が会議室であれこれやっているシーン”がやたらと多かったり、そもそも“怪物相手にCG満載でドンパチやる映画”であることもまた事実。苦手な人にとっては、ただただ苦痛な作品かも知れません(笑)。難しい用語や化学理論も結構出てくるので、その辺りもよく分からなかったりします。
とはいうものの、やはりゴジラを1度でも観たことのある皆さんにとっては、自然と血が騒いでしまう作品でもあります。大迫力で描かれる怪獣映画の真骨頂を、是非劇場でご覧下さい。
メリハリが無く落ち着かないね。
いやぁ、他の方のコメントを見てたので承知は、していましたが、やたらと場面やシーンが細切れカットばかりで忙しい映画ですね。だから無理に2時間内に編集した感が、どうしても否めない。だから作品の深みが無く全体的に軽く感じる。監督の性格がモロに出ている。やっぱりもう少し一つの場面やシーンにジックリとした処がないと淡白に感じる。私的に落ち着て見れたシーンは、ペットボトルの水を飲むシーンしかなかったな。
現実vs虚構
帰ってきたゴジラ!
●浦和パルコにて。
●いやぁ、見ましたよ見ました!シンゴジラです。
●端的にいうと、作り手がいかにゴジラを愛し、正しく解釈しようとしているかが分かり、幸福な2時間でした!
●まずゴジラのビジュアル!本当に怖いし不気味。あの左右非対称で直立する異形さは、最近の恐竜のイメージを大きくかけ離れ、まさに神のようです。
●そしてゴジラが強い!具体的なことは端折りますか、こんなゴジラ見たことないというくらい強いです。かなり反則的な強さなので賛否両論かもですが、私はもう小学生に戻っているので、口を開けて「つえー、やべー!」と圧倒されるだけなのでした。
●人間ドラマの部分も決して悪くないです。ゴジラという日本最大の厄災に対峙する人々を、プロジェクトXのように描いていました。ただ体制側の人物ばかりなので、心のどこかでは「ゴジラ、負けるなよ…!」という思いもあったり…。
●石原さとみについては触れません。別にどーでもいいです。
●とにかくこの夏最高の興奮でした!福利厚生で、また見よう…
面白い!!「シンゴジラ」はすごい
文句なく最高でした!!これは良かった!
正直、予告編観てた時は期待していませんでした。
ゴジラあまり動いてないし、なんか妙に硬そうで嘘っぽかったので
きっとこれまでの、ちゃちなダメゴジラ映画なのかと。
しかし、映画が始まってすぐわかりました
これは違う!!!! と
庵野監督すごいですね。やっぱり天才です。
ゴジラはもうハリウッドにもっていかれて、
もう日本人の手には帰ってこないだろうと、
少し寂しい思いでいたのですが・・・
まさかこんな切り口があったとは!!!
これは、ある意味
ハリウッドでは作れないでしょう!!
もちろん、映像技術では、ハリウッドには勝てないでしょう
予算が違う。
でも、所詮CGの技術が良くても、同じような内容を
ただ、CG技術で塗り替えても、新鮮さは薄れていきます
派手で、高いクオリティーもやがて見慣れて、飽きられてしまいます。
だからこそ、新しい発想、アイデアが必要!!
これまでの歴史あるもの、好きだったものを、自ら破壊するのは
作り手としては、とても苦しい作業だと思います
しかし、どうせやるならここまでやってほしかった!!
「シンゴジラ」は一見の価値ありです!!
ゴジラじゃなければ良いのに
前半のくどすぎる政治軍事ネタが後半に全く設定として絡まない上、台詞が多すぎて無駄な場面や展開が多すぎ。キャラクターも設定が甘くて、有名俳優ばかりだから外見でかろうじて区別出来る程度という有様。
なにより、一番のテーマであり重要なキャラクターとして描かれなければいけないゴジラを完全に背景に追いやり、ずさんな設定のみしか与えていない。
政治軍事ドラマがやりたいのであれば、ゴジラを出す必要はない。
画面構成やアングル、音楽に至るまで全てかつてのエヴァンゲリオンで使われたものがしつこく使われていて、理解に苦しむ。
星どころかマイナス評価をつけたい。
ゴジラを名乗っている映画の黒歴史がここに誕生した。
俳優スタッフ自衛隊の頑張りは評価したいが、兵隊が優秀でも上官が無能なら部隊は全滅するというよい例である。
庵野・ゴジラ
誰の為のゴジラ?
私が見たかったゴジラ
私の中でのゴジラと言えば4つの要素かなと思ってます。
・強いゴジラ
・格好良い自衛隊
・破壊される街
・ゴジラに関係する人のドラマ
本作はそれがとてもバランスよく入っていたと思います。最近のハリウッド版ゴジラだとゴジラが台風のような自然災害と同じ立ち位置で舞台背景として人間ドラマを盛り上げるものというイメージが強かったですが本作はそんなことないですね。しっかりゴジラが表舞台で活躍?します。
本作はCGを使っていましたが平成初期時代のゴジラとかくらいの特撮好きの人が見るのに丁度よいものではないかと思います。
最後の方の東宝ゴジラは軽快な動きをし過ぎていて違和感がすごかったのですが、本作は非常に重厚感のあるゴジラでとても満足のいく動きでした。まあ昔も軽快な動きしてましたけどねえ。シェーとかやってたり。
問題作になるって話もありましたが、間違いなく問題作になると思います。最近の大災害を想起するシーンが多いですし、今社会問題になっている部分も描いてますし。
あとは日本政府の対応や自衛隊の動きをリアルに作りこんでいてすごくこだわりが見られます。本当に今の日本にゴジラが現れたらこんな感じになるんだろうという現実感がすごかったです。
一部賛否が分かれるかなあというところがありましたがまあ私としては久々に私が見たかったゴジラ映画を見ることができてとても満足できたので☆5にしました。とりあえずもう一度見て細かいこだわった部分を確認していきたいですね。
全てにおいて圧倒的なエンターテイメント
エヴァンゲリオンの劇場版を差し置いて作られたことに若干の憤りを感じつつ視聴したが、視聴後の満足感により全てを許したくなるほどの素晴らしい作品であった。普段邦画はほとんど観ないが、これほどの情報量の多さ、テンポの良さ、そして味わい深さは他の邦画の追随を許さないのではないだろうか。
シリアスに傾きすぎず、ユーモア・オマージュを衒いすぎず、庵野秀明らしさを出しながらも、幅広く楽しめるエンターテイメントとしても成立している。
鑑賞後の場内からの拍手、そしてあちこちからの「素晴らしいね」という言葉が自然と沸き起こることも納得の出来であった。
特に強調したいのは、ゴジラの絶望的な破壊力に対して、人類の切り札の作戦は極めて地味であること。その地味な作戦の裏にある膨大な人々の尽力、および犠牲を厭わない強い決意、実際の犠牲に目を背けない覚悟に、日本人としての魂を奮い立たされた。今の時代だからこそ全年齢的に見るべき作品であると感じた。
最後までこの国の映画を見捨てずにやろう
公開初日に鑑賞。
まずは一言。
庵野監督、樋口監督、そしてスタッフの皆さん…日本のゴジラを復活させてくれてありがとうございます…!!
もう最高です!少なくとも今年の邦画最大傑作なのは間違いない。
旧作のオマージュあり、笑えるシーンもありですが、何よりこの映画の魅力は「新」でもあり「神」でもあるゴジラと、その神ともいえるゴジラに抗い立ち向かう人間たちのドラマが素晴らしすぎる。
日本映画最大の問題とも思える「予算不足」という難題に対して「CG」と「ドラマパート」が突破口とは…庵野監督、よくこの答えにたどり着いたなぁと、感動。
そしてなんとなく自衛隊の兵器がウルトラシリーズに登場する兵器のように見えたのは庵野&樋口監督が成せた技だろうな…。
(やっぱりギャレゴジもそうだけど、好きな人が撮るとゴジラは傑作になるんだよ…)
確かに戦闘シーンの魅せ方がヲタクっぽいし、エヴァオマージュもたくさんあるし、一般的には引かれるシーンもあったかもだけど、裏を返せばゴジラファン、そして全特撮ファンにとってはまさに「神(シン)映画」だったのではないだろうか!!人間パートも燃える展開びっしりだし!
とにかくこの夏一番、いや今年のヒット作No.1は間違いないであとうこの作品!みないと損します!!とくに4DXはいいぞ!!
超オススメです!
PS.エンディングロールはゴジラファンであれば必ず最後まで居るべし
全1188件中、1121~1140件目を表示