「男心揺さぶるおおかみこども」バケモノの子 みーやさんの映画レビュー(感想・評価)
男心揺さぶるおおかみこども
賛否両論ですが、自分は楽しめた。
といっても、ツッコミどころはいくつかあった。まずは、状況説明のセリフの多さ。これは日本映画にありがちだがアニメーションこそ画で魅せるべき。これが細田映画とジブリ作品の超えられない壁なのだろうか?
次にキャラの重みの比重。楓や一朗彦が終盤ではかなりキーになる人物なのだが、感情移入するには扱いがすこし軽かった気がした。修行のカットを少し削ってこの2人のカットを増やして欲しかった。
ここまでボロクソに言ってしまったがそこは細田作品の最大の見せ場でもある作画とアニメーション全体のクオリティの高さがしっかりカバーしている。アニメーションとしての完成度でこれらの問題点を薄められるというのは本当に凄い!
おおかみこどもでは母親とは何なのか?今作では父親とは何なのか?子を育てるという点でそれを探っていく姿勢は非常によく似ていた。現代に生きる子供を育てるということを考えさせられた。スッキリとした終わりとともに観る人に疑問をしっかりと植え付ける手法には感心。スタジオ地図の今後に期待が高まる。
追記:卵かけごはんを生臭いと思っている子供がいることに軽いショックを覚えた。
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