あんのレビュー・感想・評価
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人としての生き方。
先日テレビで映画「あん」の放送がありました。
ゆっくり1人の時間に観ようと録画をし今日ひとりで見ていました。
人と人との繋がりが 善きも悪きも影響し いろいろな人間模様が見れました。
偏見という人の見方により 無意識のうちに 傷つけ傷つけられたり
喜びや悲しみの深さを感じました。
樹木希林さんの想いがとても強く感じました。
共演されているお孫さんの表情がとても愛溢れていて
心配そうに演じるのが 真実の愛を感じました。
お亡くなりになり 樹木希林さんの存在がとてもとても強く感じました。
病気と闘いながら 生と死 を演じる姿は
これからも映像や残された声、言葉により 蘇ってきます。
小さい頃に見たドラマの「ジューリー」がとても懐かしく思えます。
樹木希林様 感動をありがとうございました。
本当に温まる映画でした。大好きです。映画館で観たかった。 状況は違...
本当に温まる映画でした。大好きです。映画館で観たかった。
状況は違えど、それぞれがカゴの中のカナリアのようにとらわれてきた人たち。樹木希林さん演じる徳江さんもその一人でしたが、カゴから出てきてやりたいことをやるように。その過程で、主人公たちのその閉じた心を柔らかくほぐしていってくれます。
全員の演技が本当に素晴らしかった。ストーリーのゆったりとしたテンポも心地よかったです。誰も怒鳴ったりしない映画って心臓に優しい・・。
ちょうど数日前、お正月に小豆を炊いたところでした。たまにしか作らないこともあり、なかなか満足な仕上がりにはならないのですが、この映画を見て、そうか小豆の声を聞くのか、とはっとしました。次はもっと気持ちを込めて作ってみたい。でもほんと、乾燥した状態のあずきの一粒って、ツヤツヤしていて美しく、いつもうっとりします。
見てよかった
ここ数年の樹木希林が苦手というか、距離を持っていたいのだけれど、「万引き家族」同様、見てよかった、永瀬はいつも良く、この映画でも本当に本当に素晴らしかった。樹木希林の表情、台詞、ことばからは目と耳を離すことができなかった。美味しいあんこ(大きいおはぎだったな)、ご飯を色々作ってくれた自分の祖母を思い出すこともできた。ありがとう。
すごい映画でした
樹木希林さんと市原悦子さんが共演。
誰もが色々と重いもの背負ってるんだよね。
来たよ、ぐっと。心に。
生きる意味とは。
生きる希望はどこにある。
明日からまた頑張ろうっと。
一日一日を大切にしようっと。
嗚呼、たまらん。
ごめんなさい と ありがとう
を、誰かに言いたくなった。
樹木さんは満点
これね、ずるいと思うんですよ。
この映画をダメだって言っちゃうと、人間性を疑われそうっていうか。
言ってしまえば映画として「あんこ」は割とどうでも良くって、
ハンセン病患者が受けた差別を描いてるっていうね。
そりゃ不当な差別なんだから問題ですよ。間違いなく大きな問題です。
でもね、こういう演出っていうか描き方をしてしまうと、
単なるお涙頂戴になってないか?と。
「ほら、ここ泣くとこですよ。」「こんなにかわいそうですよ。」
後半の至るところでそういう押し付けがましさを感じてしまって
全く素直に感動できなかった。
樹木さんの演技だけは満点。
「老い」の切なさを表現させたらこの人に並ぶ人っていないんじゃないかな。
あえて今取り上げなければならない題材でしょうか。私はむしろこうして...
あえて今取り上げなければならない題材でしょうか。私はむしろこうして取り上げることで差別意識を生むマイナス面が気になってしまいました。ストーリー展開のために利用しているように感じられて、私個人的には少し抵抗感がありました。
五感に訴える映画
どら焼きの香りとか、
陽の当たる暖かさとか、
風の吹き抜ける感じとか、
あんや道具の重みとか、
徳江さんの体温とか。
そういうのが感じられて心地よい。
ただ生きてるだけでも意味はあるし、
やりたいことをやらなきゃね。
徳江さんに教えてもらい、
店長さんみたく前向いて生きたい。
女性らしい視点の映画
河瀬直美監督の映画を初めて観た。
非常に女性らしい視点だなぁ、って思った。
さくらの描写、空の描写など。
ハンセン病を扱う内容なので、どんなふうになるんだろう?って思いましたが、重くもならず、さらっとした印象だった。
偏見にさらされて生きてきた主人の悲しみ、過去の事件の後悔を背負う店主の悲しみ、思いっきり想像力を働かせて観た。
今は亡き樹木希林さん、同じく今は亡き市原悦子さんを観られてよかった。
樹木希林は最高です
樹木希林さんのナチュラルな持ち味が
最高に生きた作品だと思います。
重いテーマを最後までフンワリした
彼女の雰囲気で優しく語っています。
女性監督の作品は個人的に
ニガテなんですが、これは、
何度も見てみたくなりました。
生きる意味
虐げられても人の心は自由になり得るか。ハンセン病をモチーフにしながらも、時代を超えた命題。多重債務者も子供も同じ。小豆も同じか?託される想いを紡いで、人は生きる意味を感じて、次に進む。
やはり樹木希林の表情が映画全体を支配する。施設を訪ねた時の彼女が見せる表情に、刻み込まれた多くの過去を感じる。ただ、彼女の語りに頼り過ぎてはいないかとの疑念はある。如何なる理不尽か映像を避けているが、このあたりがこの映画の塩梅か。彼女の悟りを得るには遠い。
【今作品は、近年の邦画の中で圧倒的な傑作であると、私は思います。】
河瀬直美監督作。
樹木希林さん主演の”ある重いテーマ”をベースにした圧倒的な傑作。
-ストーリーは”春””初夏””秋”そして、再び迎える”春” と移ろいゆく季節を美しく映し出しながら静かに描かれる。-
永瀬さんの人生を諦めたような諦観の表情を浮かべる千太郎が黙々とどら焼きを作る存在感は稀有であるし、樹木希林さん演じる徳江が小豆に”優しく話しかけながら”あんを作る姿には、崇高さすら漂う。
孤独感を漂わせる女子高生ワカナを演じた内田伽羅さんの透明感。
故市原さん演じる佳子の哀しき過去を背負いながらも、体中から醸し出される、優しき佇まいも、この作品の奥深さを支えている。
必見であると思います。
<全ての人に、毎年、桜の花びらが舞う”季節”の到来を信じたい・・。>
<2015年7月5日 劇場にて鑑賞>
<その後、他媒体で再鑑賞>
■追記
「キネマ旬報ムック 「あん」オフィシャルブック」は、もし手に入れば、一読されることをお勧めしたい。
演技のぶつかり合い
樹木希林さんの素晴らしい演技は言うまでもありませんが、永瀬正敏さんの演技もほんとうに素晴らしかったです。
名俳優同士のガチンコの演技のぶつかり合いが感動的でした。
ストーリー自体には大きな起伏はありませんが、心理描写で絶妙にドラマを観せていく河瀬直美監督の手腕にも感服しました。
差別や偏見のない世の中になることを切に願います。
登場人物が生きている
この映画の良さを長々と説明するのは難しい。
でも、一言で表すなら「登場人物がちゃんと生きてる」からです。
演技が上手なのは当たり前にあって、所作や佇まいがその人物そのものだと思いました。
樹木さん演じる徳江は、あん作りを50年していましたが、そこに違和感が全くなく、むしろ50年やってきたとしか見えない職人芸に魅了されました。
この「あん」やハンセン病に嘘が感じられず、映し出される四季がきれいで、この映画の世界に見入ってしまいました。
この映画は、映画に出てくる「あん」そのものだと思いました。ひとつひとつの過程をきちんと丁寧に作り、あずきの声を聴き、決して手を抜かない。
そうして出来上がった物が、味わい深い物になるのだなと思いました。
簡単にこんなもんだろうと作って出来るのが「業務用のあん」で、今まで業務用のあんのような映画をたくさん観て来ました。
なので、一見地味で単純なストーリーなのに、奥深さが全く違うのを感じました。
余計なものがなく、足りないものがなく、それを自然に作れるのがすごいと思いました。
本物の世界でした。
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