「戦うことの虚しさ。若者達の切なすぎる最期。」合葬 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
戦うことの虚しさ。若者達の切なすぎる最期。
【賛否両論チェック】
賛:幕末の動乱期、ただ犬死にするしかなかった若者達の悲壮な姿に、命の尊さについて考えさせられる。
否:ストーリーは極めて単調なので、興味がないと眠くなりそう。あまりにあっけないラストにも賛否は必至か。
大政奉還がなされ、時代が確実に移っていく中で、その大義もなおざりにされ、ただただその命を散らすことしか出来なかった青年達の悲劇が、率直に描き出されていきます。変に脚色されることのない、そのありのままの死に様に、命について改めて深く考えさせられます。
しかしその反面、登場人物達があまりにもあっけなく亡くなってしまうので、映画としてはやや物足りなさも感じてしまいます。終わり方もかなり唐突で、戸惑います。
時代劇としてハラハラドキドキを期待するよりは、“生きることの意味”や“死ぬことの意義”について考えたい、大人向けの重厚な作品です。
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