「岡本喜八の前作に比べて登場人物をかなり絞ったことにより、それぞれの...」日本のいちばん長い日 鑑定人トマスさんの映画レビュー(感想・評価)
岡本喜八の前作に比べて登場人物をかなり絞ったことにより、それぞれの...
クリックして本文を読む
岡本喜八の前作に比べて登場人物をかなり絞ったことにより、それぞれの苦悩や悲しみなど、人物描写をかなり深く表現している。畑中少佐のように最後までクーデターを追求する集団、それを理解しつつも暴発をおさえながら、戦争を速やかに終結せしめたいとする大御心に沿わんとする阿南陸軍大臣。すべての意見対立を巧みにまとめていく鈴木貫太郎首相、天皇陛下の国民への想いと孤独な苦悩など、さまざまなドラマが重曹的に絡み合い、もつれ合い、終戦を控えた運命の一日を迎える…日本がかつてないほどもがき苦しんだ時代を圧倒的な表現力で描き出した。キャストや時代考なども秀逸で、映画に説得力を付与している。
コメントする