怒りのレビュー・感想・評価
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妻夫木聡×綾野剛は一見の価値あり
基本的な構造としては、傷を抱えた3組の人々の元に謎の風来坊が現れ、彼が凶悪犯罪の容疑者では? という疑惑が持ち上がる…というサスペンス。
そして犯人が明らかになった後、彼の動機はなんだったのか? が焦点になります。
まずこの構造が長編映画向きではない(2組ならまだしも3組とは)というハンデがあるので、必ずしも映画製作者の非ではない部分も多分にあるとは思います。
3パートあるので必然的に全体の尺は長く、そのくせ個々のドラマは散漫になってしまい、結論に向けて一直線に進む娯楽映画としてのドライブ感に欠けるわけです。
むしろテレビドラマならもっとじっくり腰を据えて楽しめたかも知れません。
またどすっぴんの宮崎あおいの儚さ、森山未來の身体能力を活かした場面など、楽しめる部分もありました。
なかでも、実際に二丁目を訪れ、現場でも綾野剛と「本当に付き合っているのでは?」と囁かれるほどの空気感を醸し出していたという妻夫木くん演じるリアルな都会のゲイライフは、生々しい現実感があり、この作品最大の収穫でした。
ただ…なんか重苦しくしとけば重厚で本格派でしょ、みたいな前提になってはいませんか?
シナリオに無駄、ムラ、無理があるだけなのに、役者の負荷が高い→必然的に熱演→感動的、みたいな思い込みが「湯を沸かすほどの熱い愛」を始め日本映画を蝕む病理なのだと思います。
そういう作品がありがたがられ、俳優にも内面化されている気がしますが、観客としてはやはり俳優の「芸」の部分を楽しみたいと思ってしまいます。
見てよかった
後半のスピード感に負けた
何度も観てます
とにかく淡々としている
主役級の役者さん勢揃いで、一人一人役に注ぐ情熱が感じられた。
中盤何を伝えたいのか、どうなるのかがまったく想像できない。
盛り上がりがなく、ずっと同じペースで淡々と物語が進行していく。
こういう映画が好みの人は色々感じるものがあるが、そうでない人はただ退屈な2時間半。
それぞれの怒り
役者が凄い
サスペンスとしては破綻。
役者合戦として楽しめたが
・肝心のそれぞれの「怒り」の背景がもっと知りたかった
・綾野剛のたたずまいが役柄もあってかスピードワゴン小沢に終始だぶった
・綾野剛は施設育ちのゲイ、松ケンは親の借金に首が回らなくなって逃亡の日々、森山未來は馬鹿にされる日雇い労働者
・作品で描かれるテーマを租借しようとするとやはり原作をじっくり読み込みたくなる、となると映画にする意味とは?
・各役者の作り込んだ演技は見入ったが、沖縄の広瀬すずの友達の少年が回りに劣らず存在感をだしてた
・米兵にヤられる広瀬すずは単純に気の毒
・人を愛することや信じることについて考えたくなった
怒り よりは 疑い?
八王子で殺人を犯した犯人は捕まらずに逃げ続けている。
そんななか、千葉、沖縄、東京でそれぞれ暮らしている人たちがミステリアスな人に出会い、絆を深めていく。
しかし、絆を深めていくにつれ、相手のミステリアスな一面が気になり、テレビで流れる八王子の殺人事件と一致するのでは?と感じ始める。。。
「疑う」と「信頼」っていうのがこの映画のキーワードになると思う。
千葉
同棲した相手を「疑う」
娘が幸せになれるか「疑う」
沖縄
「信頼」していた人に騙される男の子
東京
同棲していた男を「疑う」
そして後悔する妻夫木
疑うことで絆を失う(失いかける)人たち
信頼を裏切られたことでショックをうける人たち
一見同じようにダメージを受けているように見えるけど、少し違う
疑うことと信頼することは対義語。
そしてどちらも視野を狭くさせる言葉。
まぁ何にせよ広瀬すずがかわいそうだ。。
テーマは「悪人」と同じ
事件が起こって、身元不詳の3人の男が現れて、さあ誰が犯人なのかなー、というサスペンス要素が強いですが、犯人じゃなかった人に対して、或いは犯人だった人に対しても、どこまで信じてあげられたのか、自分は正しかったのか、各人物に自問自答を投げかけるのがメインテーマ。
観客は、どのパートの誰に感情移入しても、そのメインテーマにぶち当たる様に出来ている。そして、自分に対して起こる怒りなのか、相手に対する怒りなのか、感じ方は様々。
妻夫木パートが今の自分からかけ離れてる分、一番興味津々で観てたけど、泣かせる演出が良く出来ていた。
渡辺パートは、父親として少し弱すぎで、世界のワタナベを持て余してる。娘の宮崎あおいもセリフが少なくて残念。
広瀬パートが、まさかの展開が多く、衝撃大。
長尺でも気にならない程、飽きさせない展開で面白かった。苦言を呈せば、千葉から軽井沢まで軽トラで一晩で往復したらシンド過ぎるのと、怪しい3人のうち、森山の心情の動きが分かりづらいのが、少し引っかかった。
沖縄に住んでるのでちょっと気になりました。
数年と期間限定ですが現在仕事で沖縄にいる日本人(内地人)です。
沖縄の人は皆さん優しいし親切な方が多いのですが、日本人(内地の人・差別用語だとナイチャー)は沖縄での差別、蔑視は避けて通れません。
沖縄の人は付き合ってこのナイチャーはどんな人なのかなんてステップは無く、基本的に嫌い、沖縄に来るなといった敵意ムンムン、あからさまに嫌な顔をする人が年齢関係なくいる現実があります。
元々日本人を受け付けない心情的土壌があるのにこの映画は無いだろう〜、ますます偏見持たれるな、と思ってしまいました。
ナイチャー=危ない、信用できない、です。
ちなみにアメリカ人には皆さん好意的ですね。
友達のアメリカ人達は我々日本人が受ける差別を感じる事は無いと言っています。
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