怒りのレビュー・感想・評価
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壊したい叫びたい泣きたい。もう心は壊れていた。
何も語りたくない。思い出したくない。もう見たくない。けど忘れたくなくて。そして叫びたい、壊したい、泣きたい、このどれもが今の感情。というか怒りだ。初めて自分以外の感情の内側を見た。そして体験した。 感動するけど涙は出ない。 俺って映画で泣けないタイプなんだと思っていた「怒り」を見ている最中も今までの映画体験のように凄く感動はしてるけど涙は出ないという場面が多々あった。けど積み重なっていくのが分かった。だけど終盤気づけば涙が出ていた。感動の積み重ねが涙を出したように思えるがその感動の一つ一つが辛くて、怖くて、苦しくて、重すぎたからこそなんだ。 もう感動したと言うよりか色んなものの積み重ねが壊されそれを身体が表すすべとして涙が出てきたと言う感じがする。感動のその先を見た気分だ。 感動したから涙が出てきたんじゃない心の全てが壊されたから崩れ堕ちたから出てきたんだ。この涙には意味が、怒りが、込められているんだろう。
レビューが難しい
信じることの難しさとか少年の怒りとか、社会の不条理とか、様々なモヤモヤを一遍に見せられ、非常に苦しく、なんと表現して良いのやらレビューの難しい映画だった。豪華な俳優陣の演技は流石だったが。 ただ一つ不明だったのは、結局真犯人の”怒り”とは何だったのか。自分の感受性が低いだけだったのだろうか。 映画の評価とは関係ないが、最近「号泣」という表現が安売りされていてウンザリする。今作の宮崎あおいこそ号泣の名演技でした。(他に認めるのは容疑者Xの献身の堤真一くらいだな。)
言葉がない。
映画を観た後、苦しくて頭がぼーっとしてしまいました。 この「怒り」という映画を何という言葉で表せば良いか…私の知っている言葉では見つかりません。 Twitterで「怒り」と検索すると「面白かったー!」「感動!」とか軽い言葉で書かれているを見て、なんだかそれは違うんじゃないか…そんな軽いものじゃない…という気がしました。「良かった」という言葉で表して良いものか分かりません。 感じ方は人それぞれだと思います。でもやはり他の方も書いてたように犯人が誰か途中で分かってしまったからつまらなかった。という感想はお門違いかと…。 人だけではなくて、私は美化されていない「沖縄」を表してるシーンを是非、国内外の人に見て欲しいとも思いました。 ただ言えるのは…この映画を観ることができて良かった。これほどの純愛映画が他にはない…。そう思います。
だいじょうぶなの?
誰だって最初は不安だ。しかも相手が何者なのか保証するものがなければ、なおさらだ。映画ではそんな「相手」が極端な人たちばかりだが、日常にだって大なり小なり似た「だいじょうぶなの?」って不安は付きまとう。そしてその疑心暗鬼を増長させるものが、かつて覚えた他者や社会への「怒り」という記憶だったなら、不安と怒りの連鎖は止まないのかも。 登場人物の多さにやらなければならないことが多すぎて、幾分削ったんだろう粗さはうかがえるが、本質は伝わる。過激さを分かりやすさへのアイコンと剥いでしまえば、かなり身近で地味に構成しなおせるあたり、鑑賞後の世界へフィルターがかかるようでなお怖い。ただし個人的には「悪人」より、マイルドだった。
合うか合わないか
私には合いませんでした。 それなりの期間一緒にいて、だんだん信じていったんでしょうが、あっさり不安になったりして、なんだかなー、な感じに。まぁ人間そういうものだと言えばそうなんでしょうが、話の都合感があって今一つ乗り切れない。 犯行動機も逆恨みどころか八つ当たりで割とがっかり。と、とにかく自分には合わない作品でした。
人を信じることは家族でも
3ヶ所で繰り広げられるストーリーと、えっ!どうなってんの?が交錯し、飽きるヒマを与えないストーリー展開。 俳優もある意味、期待を裏切る程に役に入っていた。 結局は、信じるがテーマだったのか?愛七日?はっきりしませんでしたが、後味も悪くなく満足感一杯でした。
人に薦められない高評価
かなり……キツかったです。まず最初に私としては高評価な作品という事だけ述べておきます。 ストーリーが進むにつれての心情変化に、見ている側も緊迫感、絶望感に近いような行き場のないもどかしさを感じさせられました。 3カ所それぞれの物語に大きな差がなく注目でき、細かなところを気にしない方にとっては純粋に最後まで見れるのではないかなと思います。 "すぐわかってしまった"等のレビューも見かけるので気になっちゃってどうしようもない人はいろいろと気づいちゃうのでしょうか…… ただやっぱり上映後は前評判でも聞いていた通りかなりの鬱感情でした、というより後半ずっと、はぁ〜↓…うぅ……な感じで見ていました。悲しいと言われれば間違ってはいないんですがなんとも表現し難い感情です。 逆に涙が出ませんでした…… ただ、そこも含めて監督の狙いであることは間違いないのでそこに持っていかれたという事は間違いなく高評価です。間違いなく高評価ですが間違っても"最高だったよ!めっちゃ良かった!!"と言って人に薦めることはできないです(笑)
犯人は分かりやすい
序盤で、犯人しか言わないであろうセリフを言ってしまっていたので、早い段階で犯人の見当がついてしまったが、考えすぎかなとも思いつつ観賞続行。 予備知識無しで観たが、事件内容自体は違うが、実在の犯罪者がモチーフになっていることに途中で気付き、やはりあいつが犯人だと確信。犯人が拠点としている所は、数年前実際に起こった某事件の内容を知っている人が見ればピンと来る場所。 序盤のヒントを聞き流していたり、モチーフになった犯罪者が分からなければ、誰が犯人か最後まで分からずにハラハラする作りかもしれない。それぞれ顔が手配写真に似ていたり、怪しい行動をしたりと。 自分にはまだ小さいが娘がいるので、将来男を連れて来たら信じて応援できるか?という観点でも観ていた。やはり正体不明な人物はなかなか信頼出来ないだろう。人様からの信用を大事にしていこうと思った。 その他見所としては、各役者のなかなか観れない役どころや演技。自分はグロいシーンは大丈夫な方だけど、ゲイのシーンは気持ち悪いと感じた。 余談だが、宮崎あおいは今年、雨に濡れながら叫ぶ役が続いている。
それぞれの怒りが心にズシリと重くのしかかる
まあとにかく重たかったですが、でも物凄く見応えのある映画でしたね。 主軸は人間ドラマだったとは言え、サスペンスとしても十二分に堪能できる仕上がりになっていて、2時間22分飽きることなく映画に没頭することが出来ました。 同時進行で描かれた直接繋がりのない千葉、東京、沖縄それぞれのエピソードの見せ方も絶妙で、音だけ先に聞かせて別の舞台のシーンへ移動する手法には、毎回ハッとさせられましたよ。 映像や音を上手く使って見る者をグイっと引き込む李相日監督の手腕、お見事でした。 犯人の手配写真や映像の作り込み具合もこれまた素晴らしかったですね。 各エピソードの3人皆それぞれがこの男かもと思わせるようなクオリティは、本当に見事としか言いようがありません。 結果配役からまあそうだよな~的ところに落ち着いた感は否めませんが、見ているうちはいろんなパターンが想像できて本当に混乱しました。 勿論、綾野剛、松山ケンイチ、森山未來は顔の系統が一緒と言うだけでなく役者の力としてもホント素晴らしかったです、綾野剛の受けの演技が特に良かったなぁ、もし自分がそっち方面の人だったら、間違いなく好きになります、傾いた弁当を直すしぐさが最高でした! しかし本作のテーマでもあった人を信じることの難しさを、まあとにかく痛感させられた作品でしたね。 信じる為には疑う必要もある、知ることから信頼を築いていける、そんなことを各エピソードから改めて考えさせられました。 妻夫木聡と綾野剛の台詞が特に印象深かったです。 逆に知ろうともせずただ信じたら、悲劇を招く可能性があることも痛感・・・。 それにしても沖縄エピソードの広瀬すずの演技には驚いた、こんなことまでできるのか、今までも逸材だと思ってきましたが今後も更に楽しみになってきました。 沖縄と言えば、基地問題と言う現実の社会問題までストーリーに絡めていたのはとても印象的でしたね。 どこにぶつけていいのか分からない沖縄の方々の怒り、心動かされましたよ、この映画を見た方が知ることで少しでも変わることを期待します。 その他にもそれぞれの怒りがズシリと重くのしかかる作品でしたね。 しかし日本を代表する名優7人(+安定の脇役・池脇千鶴&少ない時間で抜群の存在感・高畑充希)の演技は本当に見応えありました。 監督が代えのきかないキャストと言い放ったのも至極納得の演技でしたね。
推理物ではありません
「犯人がすぐわかってしまってつまらない」 という感想は寝てたの?と思ってしまいますね。 物語の都合上、犯人は存在しますがそれは重要な要素ではありません。 3本のストーリーは異なる結末を迎えますが、それぞれの結末を入れ替えたとしても伝えたいことは変わりません。 自分を信じること、他人を信じること、その難しさ、不確かさ。 それがいかに困難なことか、また実行しても報われるとは限らない…その時の感情を文字にするのであれば、それは悲しみではなく「怒り」なのでしょう。 受け手側にも相応の人生経験が求められる映画だと思います。
深い。
色んな事を伝えたかったんだろうなー、と。馬鹿なあたしでもそぅ思いました。 米兵の婦女暴行とか同性愛とか自殺とか色々一杯。 色々考えさせられます。 怒り、というよりは、後悔の気持ちの方が残った感じです。 しかもキャスティングが素晴らしい。 演技派ぞろいで、ちょっとした顔の歪み等の感情も細かい動作も引き込まれた要因のひとつです。 ちょっと暗いので、好き嫌いはありますね。
細かい描写はともかく切ない
ラストのマツケンが戻ってきちゃうとこはなんかなって思ったり、ゲイ描写のとこは、そこいる?とかいろいろ思うとこはあったけど、楽しめたけど少し切ない感じだったなー。 宮崎あおいの途中のダメっぶりの顔と最後のちゃんとした顔のギャップにさすがだなーと思った。 後になってじわじわきてる。なんかふとした時にゲイの2人についてを考えてしまうし、沖縄のこととかも。なんか鈍い衝撃あったのかもしれない。なんだろう本当考えさせられる。自信のなさが信頼を崩してしまう。情けない感じが共感できるのかもしれない。不安ばかり。
衝撃的な内容
千葉・東京・沖縄に、それぞれ怪しい人物がいて、その人を信じる人がいます。 ある些細なことで、その人物を不思議に思い、過去を調べたり、拒否したりしていきます。 しかし、その人の本当のことに気づいて涙するという話でした。 この作品は、いかに人を信じるのが難しいなと考えさせる話でした。信用を得るのは難しいが、それが崩壊するのは簡単という言葉が本当だと思いました。 1つの映画でしたが、3つの物語があるよかったです。 個人的には、森山未来さんと広瀬すずさんが演じている沖縄編が良かったです。
引き込まれます!
今日観てきました。 2時間22分って普通は長いです。 でもこの映画はグイグイ引き込まれていきます。1度も時間を気にすることなく最後まで目を離さず、終わってしまうとあっという間で、いつまでも余韻に浸りたい気持ち、また観たいっていう気持ちにさせられました。 キャスティングはピッタリです。それぞれが素晴らしい演技。ふと見せる仕草やじっと見つめる表情、それぞれからいろんな怒り、信じること、裏切り、後悔等が次々に伝わってきます。 特に宮崎あおいの演技には鳥肌が立ちました。やっぱりこの女優さんは凄いって改めて思いました。ひとつひとつの演技がホントにグッと迫るものがある。渡辺謙との親子役。ホントに良かった。 ひとつひとつ上げていったらきりがないけど、3つの話がテンポよく切り替わり、飽きさせず、気になっていきます。 リアルなシーンは実にリアルで。思わず目を背けたくなりました。広瀬すずも頑張ったと思います。観ている方が辛くて、とても重かったです。一皮剥けたのではないでしょうか。 最後は1つだけ、心が救われる終わり方だったので良かったです。3人全員が救われない終わり方だったら重いまま、なんとなく苦しいままだったと感じます。 まだまだいっぱい伝えたい事はあるものの、うまくまとまりませんが。今年一番の映画ではないかと思います。坂本龍一の音楽も実に合います。今も頭の中に流れてます。場面も思い出します。しばらく余韻に浸りっぱなしかも知れません。 本当に観てよかったと思える映画でした。
暗い気持ちになるけど見るべき
信じてあげられることができなかった後悔と、信じてしまった代償、どちらが重いのだろう。 直人がお弁当を水平にしようとごそごそやるところと、オレンジをていねいに切っている姿がよかった。
予告を見てから、何ヶ月とずっと楽しみにしていたので自分の中でもハー...
予告を見てから、何ヶ月とずっと楽しみにしていたので自分の中でもハードルがかなり上がっていたはずですが、それをはるかに上回る面白さでした。 即パンフレット購入。 映画館であそこまで泣いたのは久々です。 お金さえあればもう何十回でも見たいくらい、とにかく素晴らしい作品だったと思います。
キャストの名演技と脚本に感動!
以前、映画悪人を見た時にもタイトルの悪人ていったい誰が本当の悪人なんだろうか?と考えさせられましたが、今回の映画怒りもいったい誰のどんな怒りなのだろうか?と色々と考えさせられる作品でした。小説をまず読み、映画化になる話を1年以上前から楽しみにしていましたが、期待通りに豪華過ぎるキャストの名演技と脚本の素晴らしさにどんどん引き込まれていく作品でした。 タイトルの怒りの理解は、観る人がそれぞれの登場人物に自分を重ねて、共感するやり場のない怒りを感じる作品のように思いました。マイノリティーや米軍基地への世間の理解や問題は、大きな怒りの渦の中にあり簡単には解決できない現実があります。個人的には、自分の保身へ走った為、最愛の人を信じてあげられなかった自分自身の弱さ、裏切りへの怒りと後悔をこの作品で1番強く感じました。 直人の印象的なセリフで 大事なものはどんどん減ってゆくんだよって言葉が心を打ちました。 大事なものをいっぱい持つ事に蒸着しすぎると、人は物事の本質を見失ってしまい、知らない間に大切なものを失ってしまう。という事かもしれませんね。 ミスキャストもなく役者陣の演技は全て完璧。特に渡辺謙、宮崎あおい、妻夫木聡3名の名演技は絶賛ものです。 クライマックスは3つの話が速度をまし重なりあい感情が抑えきれず、ずっと涙が止まりませんでした。 坂本龍一とツーチェロズの音楽も重厚感と抑揚の高まりを良く表現していたと思います。 今、大人が観るべき日本映画の一本ではないでしょうか。
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