怒りのレビュー・感想・評価
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上映中目が離せなかった。
役者がとにかくいい
芝居だけ撮らないで
これぞ映画だ!
“怒り”の意味を知った時
無惨な一家惨殺事件の犯人が見つからないまま一年が過ぎ、三つの場所に現れた正体不明の男性三人。それぞれがそれぞれに魅力的で、吸い込まれていく周りの人々。もしかしたら犯人なのではないか。そんな疑念が交錯する中、真実を知った時、それぞれの人に生まれる想いとは。
人を信じることって難しい。その人を信じてしまって、裏切れられた時のダメージが大き過ぎるから、信じないことでどうしても自分を守ってしまう。
でも、もし相手が本当に信じられる人だとわかった時、自分の愚かさを悔い、怒り、またそれに苛まれる。取り返しがつけばいいけれど、そうじゃない時の喪失感は計り知れない。
それでも人は、自分が傷つきたくなくて、相手を傷つけてしまうことの方が多い気がします。だからって自分が傷つくだけと相手を信じ抜くことなんてできる人はなかなかいない。
人を信じきれない、自分に対する“怒り”が詰まった作品でした。面白かった。
久しぶりの感じ
ただのmysteryに終らず
怒りよりも揺さぶられる感じ
細かいリアルの積み重ね
三つの全く関係のない場所と人々の生活が、ある事件によって揺すぶられる。
今、社会が抱えている社会的な問題が本人たちはそうとは気づかず、影響を受けて生きている。一見個人的な出来事だが、それぞれが「やり場のない怒り」に気づいていく。
社会的な怒りは、怒りを持つ自分に強さがなければ持ち続けられない。相手は巨大すぎるわりにつかみどころがないし、すべての人が共感を持って助けてくれるとは限らないし、生きているうちに解決するかもわからない。
では何がやり場のない怒りの支えになるのか?
映画のなかで明確に答えが語られる訳ではない。が、その答えを自分なりに見いだす力になる映画だと思った。
また綿密な取材を元に実際の場所を用いた作りで、とてもリアル。風俗のシーンがある。「あの子はお客の求めにすべて応じちゃうんですよ」という女の子は、少しだけ他の女の子とは違う。おそらく一般社会のなかでは賢く仕事をこなしたりはできないタイプなのだと思う。実際風俗で働く女の子が抱える事情を鋭く切り出していると感じた。
その他実際の逃亡犯の報道や足取りを彷彿とさせるエピソードなど美しい景色のなかにも緊張感を持たせる。
それにしても豪華キャスト。そしてそれぞれの役者さんが自分の新たな一面を見いだしてさらけ出していつのではないか。
記者会見で言っていたからネタバレにはならないと思うが、実際に一緒に住んだという男ふたりが、ガラスみたいに壊れそうな愛を持って寄り添い合うのが、とても自然で心暖まりさえする。
わたしの怒りを見つめて、そのマイナス感情を支えられるまわりの人々や自分自身を信じて生きていきたいと思う。きっと今後の彼らもそうするだろう。
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