「自由は勝ち取るもの」図書館戦争 THE LAST MISSION みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
自由は勝ち取るもの
思想・信条、言論など、我々は、色んな自由を謳歌して生きている。本作は、その自由が無償で与えられたものではないことを思い知らされる作品である。
本作は、有川浩の人気小説が原作の第2弾。設定は近未来の日本。前作に続き、本を読む自由を検閲制度で抑圧するメディア良化委員会と、図書館での自由な本の閲覧を守ろうとする図書隊との戦いが繰り広げられる。今回は、良化委員会の圧倒的武力妨害に遭いながらも表現の自由をアピールする展示会に秘蔵の本を送り届けようとする図書隊の奮戦を描いている。
主人公は図書隊・教官の岡田准一。武骨ではあるが、愚直に信念を貫く主人公の生き様を演じているが、存在感が際立っている。格好良すぎるくらいだ。永遠の0、蜩の記、そして、本作と、最近、注目の男性俳優の一人だろう。
本作は、図書隊員達の日常や恋愛模様も描いているが、タイトルが示す通り、全編、戦争映画のような激しい戦闘シーンの連続である。本作を観て、確かに自由に本を読みたいが、そのために、ここまで命懸けで戦うのは大袈裟、有り得ない、と感じる人は多いだろう。しかし、それは間違っている。戦後生まれの我々は、生まれた時から、本に象徴される表現の自由を与えられ、それが当たり前だと思ってきた。しかし、歴史を振り返れば、我々の先達が表現の自由を勝ち取るために、どれ程の多くの血を流してきたかは明白である。我々が謳歌している自由は与えられたものではなく、先達が命懸けで勝ち取ったものである。
本作では、本は表現の自由の象徴であり、自由を勝ち取ることが如何に困難かが、良化委員会の圧倒的な武力の前に満身創痍で奮闘する図書隊員達の姿に投影されている。自由を勝ち取った先達へのオマージュになっている。艱難辛苦の末に勝ち取った自由を守るためには、無関心ではダメですよ、絶え間ない努力が必要ですよ、しっかりして下さい、と我々に示唆している作品である。
ラストミッションも観たかったのですが、見逃していまいました。自由は勝ち取るものだったのですネ。
原作の有川浩の小説は、読んだことないのですが面白くそうですね。ラストミッションは、配信で見られたら良いかなと思います。
また、どうぞよろしくお願いします!
いいねを、ありがとうございました!
この小説、この映画、とっても好きなので、こうやってコメント書けるだけで幸せです!
> 本は表現の自由の象徴であり、自由を勝ち取ることが如何に困難かが、良化委員会の圧倒的な武力の前に満身創痍で奮闘する図書隊員達の姿に投影されている
ああ、そうかもしれない。みかずきさんのレビュー読んで、そう感じました。気づかせてくれて、ありがとうございます!!
あ〜、また観たくなるなあ。