「松坂桃李が、もったいなかった!」図書館戦争 THE LAST MISSION kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
松坂桃李が、もったいなかった!
防衛省の協力下で創られている。
専守防衛の図書隊は自衛隊を投影しているのか。
でも、自衛隊は集団的自衛権で専守防衛の看板を下ろしたしなぁ。
国家権力はメディア隊の方か…
図書館の敷地内だけ銃器の使用が認められるという設定は面白いが、じゃあ肉弾戦なら敷地外でも相手を殺していいのか?
前作では、銃弾を使っているが殺傷能力はないものなのか?と思うような被弾者の描写だったが、本作のその辺りの描写は迫力が増していて、榮倉奈々演じる主人公が戦闘の最中で銃撃を躊躇する場面が描かれている。
だからこそ逆に、市街地戦での格闘場面は違和感を感じた。
相手の息の根を止めているように見えたから。
榮倉が美術館に駆け込むシーンでカメラのフラッシュを使うアイディアは良かった。
ただ、美術館前で報道陣や関係者に囲まれる場面は、ホームドラマの茶の間のシーンみたいに手前半分が撮影のために開いていてお粗末。
フラッシュのナイスアイディアがここで台無し。
そもそも、美術館での催しがメディア良化隊のターゲットになりそうだから図書隊が警護することになったはず。
なのに、水戸図書館での戦闘が終わったら美術館での催しは平穏無事なのはなぜ?
もっと言うと、「要覧」の所有権は国に移されたから戦闘が拡大したはずなのに、ヘイワニ開催された催しに「要覧」が妨害もなく展示されているのが解せない。
最近松坂桃李はふっ切れた演技をしていて面白い。
本作でもいい味を出しているのに、尻切れトンボで残念。
要するに軍人讃歌なので誉められたものではないが、とにかく面白いのは事実❗
あり得ない環境設定だから、『世界侵略LA決戦』同様、軍人ファンタジーを堪能すればいい。
アクションは前回を上回る。
立ち回りの振り付けも演技も素晴らしい。
少し恋愛の甘ったるさが鼻についたが、原作のテイストから、やむなしか。
昨今の和製アクション映画では、上位に位置する。
前作も。