「個人的感想」名探偵コナン 業火の向日葵 餡子さんの映画レビュー(感想・評価)
個人的感想
正直、名探偵コナンという作品の終わりを見た気がしました
第一印象は、これコナンじゃなくルパンじゃね?
捕物がメインの今作は、一応人が死んでますがほとんど記憶に残らないぐらいに申し訳程度
ほぼキッドとの盗むか盗まれるかの攻防です
ど派手なアクションシーンは確かに見ごたえがありますが、しかしそれを『名探偵コナン』でやる必要があるのか?と疑問に思ってしまいました
推理モノ、ミステリーが主軸の作品にも関わらず、肝心要の謎要素が薄い
2回視聴しましたが、そのどちらも後から振り返ってみると記憶に残っているのはアクションシーンのみ
謎解き?あぁ…といった感じです
正直言って、キッドを出せば客が入る、という安直さを感じてしまいかなり鼻につくところがありました
私自身まじっく快斗のファンですが、好きだからこそ名探偵コナンとの住み分けはきちんとして欲しかった
この作品は名探偵コナンであり、まじっく快斗ではありません
難破船の時も思いましたが、あの時はまだコナンがきちんと主人公をしていた
しかし今回の主人公はどう見てもキッドです
最初から犯人をわかっていたキッド
なかなか犯人を見つけ出せず、動機もわからなかったコナン
派手なアクションはキッドが担当して、蘭を炎から守りお姫様だっこで運んだのもキッド
怪盗キッドが大好きだからこそ、失望しました
「これは名探偵コナンじゃない」と
守る目線から見たルパン三世はこんな感じじゃないだろうか、と思い、冒頭の感想が出たわけです
それと、もはや毎年恒例のことですが、今回もゲスト声優が聞くに耐えなかった
私がアンチゲスト声優、ということを除いても、やはり素人演技
重要な、緊迫した場面での棒読みはわかっていてもやはりイライラしてしまいました
いっそ字幕スーパーにしてくれと劇中で何度思ったか
個人的には、近年のコナン映画は全てつまらなく、歴代興行収入1位を記録した狙撃手も2位を記録した絶海も寝られるぐらいつまらなく感じたので、今回もさして期待はしていませんでした
しかし、これは期待云々以前に悲しくなった
あまりにも雑なミステリー要素、コナンの扱い
対照的に、ダークヒーローかのような怪盗キッドの扱い
個人的な感想ですが、キッドファンに媚を売っているだけにしか思えなかった
総括しますと、名探偵コナンの終焉への第一歩を感じました
あの頃の…00年代半ばまでの、ドキドキワクワクする興奮、高揚、手に汗にぎるスリリングさは、これから先味わうことはできないだろうな、と確信を得た作品でした
昔は…なんて言うのは寂しいですが、実際鎮魂歌あたりでコナン映画の歴史は変わったのだと思います
これから先、どのように名探偵コナンが変わっていくのか…
そのきっかけが、この作品であると、私は思いました
今回、同じ意見の方が多くてある意味安心しました。青山先生作品愛が深い故に胸が苦しいです。個人的にはどんな形であれ、GWの楽しみなので続いて欲しいですが、このまま原作ファンから離れる対応だと辛くて観れなくなるかも知れません。