「向日葵は7枚。」名探偵コナン 業火の向日葵 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
向日葵は7枚。
本シリーズも19作目。来年は節目の20作目を迎える。
ゴッホの描いた、花瓶に挿した向日葵。これが7枚も存在することにまずは驚き。自分がなんにも知らないことに恥ずかしい限り。
しかも1枚は戦争中に芦屋で焼失。1枚は東京でいまなお展示中。
本作は、その芦屋で焼失したと思われた1枚がフランスはアルルで見つかったところから始まる。
鈴木園子のじいちゃんは本物の資産家で、7枚の向日葵を集めて展覧会を開こうと計画する。その向日葵の絵を怪盗キッドが狙う。
冒頭の飛行機のアクションのクオリティはただ事ではない。最初にこんなクライマックスめいたものをもってきて大丈夫かと思わせる出来であった。「ダイ・ハード2」(レニー・ハーリン監督)を思い出した。
静野孔文監督は手慣れた演出でよかったが、櫻井武晴の脚本が今回はいただけない。
犯人像がはっきりしないのだ。動機もよくわからない。
今回は装置の設定にかなりの時間を割いて描写していることもあって、キャラクターはおざなりか、と思われても仕方がない。
全体の水準は高いところをキープしているが、なんせコナンである。もっとできるはずである。
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