「七人の侍?菊千代さん?」名探偵コナン 業火の向日葵 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
七人の侍?菊千代さん?
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劇場版コナンを見続けていると、キッドは真犯人じゃないことくらいすぐわかるし、ヒントをかなり露出している親切設定のストーリー(最後の晩餐の絵など)。芦屋のゴッホという絵が最重要の「ひまわり」で、その悲しい歴史が涙を誘う。芦屋の空襲にも遡り、悲恋と絵心についても触れていて、「命を大切に」という言葉自体が全体のストーリーを覆っている。
さすがに3億ドルという絵を金に換算してしまうことには共感もできないし、人が命に賭けてまで守るものじゃない。そんな台詞なんて出てこないのですが、ストーリーはそれを理解させてくれるのです。伝えきれない愛情や、悪人とまで思われても守りたいもの、そして理解してくれる宿敵もいる。キッドが登場する作品は必ずこのコナンとの信頼感がファンの心を熱くしてくれるはずなのだ。
次郎吉のボディーガードの後藤もいいキャラクターであり、見直して再確認したくなる存在。そして、過去の人間関係をラストで明らかにするだろうと思っていたら、それを観客に委ねるという大胆な手法。あのお嬢様がお婆様で・・・などと容易に把握はできるのですが、確認するためにリピートしてしまいたくなる作品でもあった。
初恋、かなわぬ恋もテーマにしているんだろうけど、説明もほとんどないし、冒頭の説明シーンで「コナンの正体を知る人物」にキッドの手下の顔が一瞬。そしてラストの変装していた仮面を脱いだ瞬間。こりゃ、一回観ただけじゃわからんぞ・・・
【2024.4追記】寺井と書いてじいと読むじいさんが黒羽快斗の手下。なるほど「まじっく快斗」を見てなきゃわかんねぇわ。後藤に変装していたのが彼だったのね。芦屋での初恋・・・素敵。
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