「「悪」の魅力を振る舞うキッドと、後手一方のコナンは新鮮!」名探偵コナン 業火の向日葵 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
「悪」の魅力を振る舞うキッドと、後手一方のコナンは新鮮!
昔から「義賊もの」って痛快活劇揃いだし(ケビン・コスナーの「ロビン・フッド」やジョニー・デップの「ローン・レンジャー」とか)、今回キッドが登場するなら大丈夫って予感したね。コナンの謎解き“大人向け”だし、謎解き面では降参だから(苦笑)しかもキーがゴッホの絵画。余計に解ける気がしない…。
言った通り謎解き面では解ける気もせずずっと降参w恒例“(手段とか動機とか)納得し難い真相”も今回変わらず出ちゃったね(ゲスト出演者発表時点でかなりのネタバレなんだけどね)…。
ただその分「悪」を振る舞うキッドの魅力が詰まってた。所詮“悪党”とキッドを見なすチャーリー捜査官の視点や、“スター”の如く羨望の目でキッドにときめく園子の視点。いつも園子の一人相撲で終わっているキッドへの目を別角度から捉える工夫拵えたから新鮮だった。キッドは所詮“犯罪者”で“ならず者”って思い出したし、今回そこを突いてくるからコナンと同じで予測できず。劇場版って面白いけど、ここは近作でズバ抜けじゃない!?
ただ目暮警部の出番がただのゲスト程度だったし(出さない方が良かったのでは)、メイン以外の謎がすっかりオマケすぎて盛り上がらない。まだ初期の作品たちは推理で魅せてくれてたよ。
ただ子供も見る娯楽にあれこれ言うのも野暮かもだし、キッド暴れまくってるから良いんじゃない?って思っとるから、そんなに悪く捉えてないし、実際悪くなかった(工夫はしてほしいけどね)。
今度の黒の組織が関わる劇場版はどうなってるか?いつかTVで放送決まれば、都合良い時見てみたいね。コナンはやっぱり侮れないし(そろそろ終結向けて欲しいね…10年待ちとか蘭不憫だし、黒づくめの件決着つけて)。