山本慈昭 望郷の鐘 満蒙開拓団の落日のレビュー・感想・評価
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セリフの棒読みに興ざめ
エンディングに常盤貴子演じる教師に連れられ、現代の開拓団記念館の中での子供たちの会話がみんな棒読み、小学校の学芸会かとツッコミたくなったほど。当時の開拓団を演じた子役たちは決してうまくはないが、そこそこやっていただけに、劇場内からもすすり笑いが起きるほど。なにかこの映画を象徴しているかのようなシーンに思えた。
離日前の宴会で時間かけて子供が続けて3人も歌わせる必要があったのか。主人公が悩んだ末に満州行きを決意し、反対していた妻を説得するなどの描写を削ってまでやらせることでもない。描写の配分、力を入れているところがおかしい。
戦後も新聞記者の尽力で孤児帰還の活動ももの足りず、国交回復までどう活動が変わってきたのか描いてほしかったし、実の娘の発見や再会までの経緯もなく、後半は省略し過ぎてあっという間に事がが進む。それで棒読みのセリフで終わるという、なんとも雑なこと。題材としては申し分ないだけに、映画の作りがひどくもったいない印象。もっと見る方のことも考えて映画は作るものでしょう。
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