屍者の帝国のレビュー・感想・評価
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原作未読
フランケンシュタイン+メトロポリス
・イギリス→日本→アメリカ
・死者の21gの魂の行方を巡る話
・巨大パイプオルガンのようなコンピュータ
・音波で死者のゾンビを操るエジソンの娘の機械仕掛けの美女
・ザ・ワンと呼ばれるフランケンシュタイン博士の作った化物が魂をひとつに集め花嫁の復活を目論む
・ワトソンが機械にした友人フライデーと共に
原作者の魂が乗り移ったかのよう
WIT STUDIOだけに!
魂の在りか
親友の魂を戻すためフランケンシュタインの著書をめぐり旅をする話
「虐殺器官」を見てから興味が湧き伊藤 計劃原作のアニメーションを見ることに。
原作は約30ページの未完の原稿を円城塔が引き継いだとのこと。
そう考えると作風と言うかトーンが違うようにも思える。
スチームパンクと死者と近代の組み合わせは聞いただけでも「好きです!!」と言いたくなる。作画も安定していて作品自体の完成度も高かったと思う。
友人の理論を証明するため、言葉が聞きたいから、主人公が旅をする動機も理解できるし魅力的なキャラクター達もいい味をだしていた。
物語の展開や行動が難解だったので表層しか理解できなかった。一応自分なりには納得できる点があったのでよかった。
物語のテーマは「虐殺器官」「ハーモニー」と同じで、魂の本質を探る旅、言葉と魂の繋がり、新世界の創造。
連続して作品を見ると、一貫性が見えてくる。
伊藤計劃さんは病に伏せりながら命と死後の世界そして新世界に思いを巡らせていたのではないだろうか。
死を目前にして、平和な世界、死の無い世界を想像し自分なりの答えを出したのかも知れない。
本作は死者を肉体的蘇らせることのできた世界、しかし、魂までは蘇らせられない。魂の重さ21gの在りかを探る物語。
言葉により意思が生まれるとした理論は難しくて完全には理解できなかった。
だだその理論からすると伊藤氏は作品を媒介に肉体は無いものの魂は現世に有り続ける、留まっているのではないかと思った。
ある意味「屍者の帝国」は彼を蘇らせるのに一役かっているのかも知れない。
事実、伊藤計劃を全く知らなかった自分の中に彼の作品、意思が入って来て記憶されたのは確かだ。
劇中セリフより
「君に僕は見えるかい」
瞳の輝きの中には魂が宿っている
見ようと思っても見えないモノ、見たくないのに見えるモノ。
それは魂の意思により判断されるのかも知れない。
まずは今見えてるモノをどうするか、だと思った。
原作未読
文字通り死体のつぎはぎ!!
魂を求める旅
む、、、むつかしい、、、
予告編から楽しみにしていた一作。手記を求めて東周りで世界中を旅する物語でもある。想像以上にアクションシーンも多く、また19世紀の設定でファンタジー感もあり面白いが、ストーリーそのものは後半からラストにかけてやや難解。なかなか考えさせられる物語であった。
とってもとっても良かった!!!
面白かったよ
原作未読で観たけど普通に面白かった。
下地となった物語に関する知識とか世界観とか頭に入っていて尚且つSFというジャンルをを毛嫌いしていないなら充分楽しめると思います。
映像化した時に原作からガラリと変わってしまうことに違和感や失望を抱いてしまう人がいるのはわかるが、時間的制約の中でまとめなきゃいけないことを考えたらこれはもはやとやかく言っても仕方のないこと。色眼鏡を外してみれば、映像は綺麗だしテンポも良いし、及第点以上は付けていいだろう。
確かにストーリーの難解さから一回観ただけで全てがわかるような作品ではないけど、そもそもこの手のアニメはDVDやBlu-rayを買って何回も見直してもらって、色々と深読みするという楽しみ方を念頭に置いているもの。とりあえず初回は最後まで観て「ああそういうことか」とざっくり理解できれば良い。
多少説明不足かなと思うところはあってので評価は満点にはならないけど、よくできた作品でした。
普通に面白い。
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