劇場公開日 2015年10月2日

「綺麗だけど、伊藤計劃ではない」屍者の帝国 TAKUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0綺麗だけど、伊藤計劃ではない

2015年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

あー、これは違うって…。原作は恥ずかしながら途中で断念してしまったのだが、それでもちょっとばかし不満を感じてしまう。伊藤計劃が序盤しか書いてはいないものの、これがProject Itoの質だとすれば、あとの2作も期待できないものとなってしまう。そもそも、伊藤計劃の世界観は重たい。そして今作は“死”を扱っているにも関わらず、軽すぎる。それは画面の雰囲気から脚本・演出まで全てのことで言える。良く言えば、軽く見ることができるアニメ映画なのだが、彼の世界観を期待して観ると、全くもって満足はできない。一つの映画として観ても軽すぎる印象。描写一つひとつが早すぎるので、ついていけないことも。各キャラクターのデザインや人格(設定)が良いものなのに、感情移入することができない。最後なんか崩壊してる印象だ。

TAKU