劇場公開日 2015年1月24日

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「ボウイを知るものにはかなり痺れる」デヴィッド・ボウイ・イズ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ボウイを知るものにはかなり痺れる

2020年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2015年2月劇場鑑賞
そもそもはイギリスの博物館で開催された回顧展で、その古くからある博物館で最もチケットが入手困難だった催しだったそうです。
この映画はその博物館のクロージングを撮影されたもので、 司会には実際のキュレーターが進行、当時の写真や衣装等を元にボウイの歴史を掘り下げて行きます。
いわゆるドキュメントですがちゃんと構成が凝られていて、とても観ていて興味深い内容でした。
彼のミュージシャンであり、パフォーマーであり、アーティストであるその歴史を丁寧に描いています。
個人的には長い沈黙ののち10年ぶりに発表されたアルバム「Next Day」のジャケットを手がけたデザイナーの所でしょうか、自分の仕事柄かとても面白かったです。特にボツになったデザインを公開しながらの話は、とても引き込まれる内容でした。
それと、日本人的に山本寛斎の出演は観ていて少し誇らしい気持ちになりますね。
他にも自身で映画の企画やそのコンセプト、コンテまで切るアプローチには本当に驚かされました。
一言で現すなら彼は天才なのでしょう。改めてそう思いました。 ただこの作品、彼を知る人には素晴らしいフィルムなのですが、ボウイを知らない人にはちょっと敷居の高い内容だった気がします。
とはいえボウイを知るものにはかなり痺れるような内容で、機会があれば是非とも観て貰いたい作品となっています。

白波