「観終えて、少し悲しい。」ヴィヴィアン・マイヤーを探して 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
観終えて、少し悲しい。
嗚呼「優れた芸術家が必ずしも優れた人間ではないのだな」と、観終えて少し悲しくなった一本。
「ガレージから発掘された、未知の芸術家の人物像を追う」
というドキュメンタリの筋書きは◎
何より目の腐った自分でも感じる、ヴィヴィアン氏の写真の魅力が本当に素晴らしい。
ただ、追うにつれて(あくまで他人の視点から、だが)明らかになる彼女の姿が。
決してあまり「良い人」ではなく、それがまた彼女が才能と一緒に抱えていたであろう「世間からの疎外感」ひいては「絶対的な孤独」を思わせて切なくなった。
良い悪いではなく。
情が深すぎる故に現実社会にうまく接されずに誤解も含めて歪になり、その実は写真という「眼」を通して作品に表れていたんではないだろうか。
そんなことを感じた作品。
もし彼女が生きているうちに評価されていたら、きっとダリやらピカソやらのような扱いを世間から受けていたんだろうな。
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