オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分のレビュー・感想・評価
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絵は退屈かも、でも本は抜群
同じようなシーンが続き、車外の風景もあまり変わらない。主演俳優1人が出演し、あとは声だけ。
彼は仕事、家庭をなげうって車で向かう。
でも、仕事は自分の誇りにかけて成功させようとしている。それは自分の仕事に対する責任だから。お金ではない。
彼は一つの命に対して、仕事と同じ責任を持っている。そのために車を走らせている。
その命には何の責任もないが、彼の家庭はその命の存在で無茶苦茶になってしまった。
その命は、実は彼自身の命でもある。
そして彼の行動は、彼自身の命に対して彼の父親がとった行動に対するリベンジでもある。
これが彼の人生を支える骨組みなのだ。
一見、闇雲に見える彼の行動は、だんだん話が展開していく内に説得力を持ってくる。
この説得力が主人公を動かし、電話で繋がった人も動かしている。
その後の彼の人生は描かれていないが、どう考えるのかは、鑑賞者への宿題のようだ。
感情もつれまくり
たったひとりのたった一度の過ちが、同僚、上司、妻、息子、その他もろもろ沢山の人間の一晩を変える。
なかなか壮大にもつれまくるのだが、それを流れゆく街灯とテールランプの灯りそしてトム・ハーディと電話の相手の声、これだけの要素がこのドラマをつくりあげる。
電話が鳴る度、今度は何だとこっちまで戦慄。気分はすっかり同乗者。
何があったか詳しくは語られないが、父親に対して妙に反面教師的な感情を持つ彼は、あくまでも冷静に、このしっちゃかめっちゃかな状況に対処しようとする。時々爆発する感情。さすがトム・ハーディ、見事にぐちゃぐちゃな心境を巧みに演じる。
己の過ちにケジメをつけると決めた男は、妻に別れを告げられようと、長く貢献してきた仕事を辞めることになろうと、まるでこの走り続ける車と同じようにまっしぐら。
不器用で馬鹿正直な彼はこの後、生まれたばかりの赤ん坊を見て、どういう気持ちで朝を迎えたのだろう?
90分本当にトム・ハーディしか出ないけど、彼の大ファンじゃなくとも観るに値すると、個人的には思います。
登場人物独りというユニークな作品
濃密な大人のチョイス
トム・ハーディファンだけ観に行ってよし!
ストーリーテリング
「時間と距離の葛藤」
わずか数時間の中で男のあらゆる責任、優しさ、エゴもエロもコンプレックスも濃縮した男の修羅場。場所だけが移りながら、一人対多数のモノローグ。父親の幻影が映るはずのないバックミラーに浮かぶ。見なきゃよかった。あまりにも凄い。86分。
面白いんだけど…
面白いんだけど、イマイチノリ切れない…
トム・ハーディーの芝居は、マッドマックスから一変して良く喋るし説得力もある。
決断の背景も上手く工夫して見せている。
でもねぇ…「上手く工夫したな」って思わせちゃダメじゃん…
あとさぁ、ネタバレするけど…
アレで終わり…?
もうちょっと希望とかさ…?
余韻は残る
興味深いし、単調な画面でも好奇心は継続する。
自己の出世と苦学からの深い記憶が、ああいう決断をさせるのは、分かる気がする。
この意識がない人は、物語の中核に共感を覚えないだけに、退屈な90分間になるだろう。
自業自得
自分が出来る人間だと勘違いしている主人公がもがく話し。
着信のタイミングや電話に出るまでの間が悪いし何だそれと言う様な中途半端な結末。
ただの自問自答にしておけば良いのに幻視と話しをするのが又話しをチープにさせている様に感じる。
シチュエーションは悪くないけど、それだけ。
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