Re:LIFE リライフのレビュー・感想・評価
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11歳の息子と脚本賞
やはり、ポール・マッカートニーさんの事を名作曲家って言っていた。
小説と脚本(舞台)と舞台と映画の違い。
つまり、文芸論になるのだろうが、ガキの頃少しだけかじったが、すっかり忘れている。
暫くの間勉強してみようと思った。小説を書く事と舞台の脚本を書く事って違うよなってつくづく思うし、
11歳の子供が感じる感動が純粋な物としている事が気になった。次のセリフ。
『年上の天使が11歳はいい年だと言う。11歳の時は好きも嫌いも本気の感情だから』(1時間22分に登場するセリフ)
言っている事が理解出来ないが、なんか引っかかる話だと思った。
リライフ出来る年代の人は羨ましい。但し、大草原の小さな家をワイルダーさんは65歳で書いたと言うセリフがあった。
僕は昨日67歳になった。大日本帝國に居れば、あと、8年の命。リライフするぞ!!
人生は“間違いの楽園”。何度でもリライト
落ちぶれた脚本家が田舎の大学で脚本を教える。
ユニークな話だが、業界人からすれば結構あるあるなんだとか。
賞を貰ってもてはやされる。それも最初の内。鳴かず飛ばずが続くと、干され始める。久々に来た仕事は脚本の仕事ではなく、(劇中の主人公の言葉を借りれば)負け犬の仕事…。
主人公のオスカー脚本家、キース。
若くしてオスカーを受賞。受賞作『間違いの楽園』は未だ多くの人に人気。
が、典型的な“一発屋”となり、15年もスランプ続く。
久々に脚本の仕事が来たと思ったら、そのプロデューサーは「昔はファンだった」。おまけにあれこれ客媚び注文。
妻には愛想尽かされ、離婚。仲良かった息子とは疎遠。破産寸前、人生崖っぷち…。
そんな時舞い込んできた、脚本を“教える”という仕事。
有難や、救いの手!…と感謝しなけりゃいけないのに、キースはヘンなプライドがあるようで。
こんな下らん事やってられん。
やる気ナシ。初日はほんの数分で終了、生徒たちに一ヶ月の自己学習を課す。
人付き合いも下手。自分では面白いと思ってる皮肉ジョークもただ相手を不快にさせるだけ。ウ○ル・ス○スのビンタは免れたが、怒らせたのは厄介な相手。
でも何よりいきなりやらかしちゃったのは、着日早々、生徒である女の子に手を出しちゃう。その後拗れ、彼女はかなり気の強い性格なもんだからこれまた厄介。
女たらしで女運無く。
いい男に見えて、ダメダメな性格。
優柔不断。頼り気ナシ。ピントのズレた慢心。ちょいナル様。
ヒュー・グラントの妙演。
ハマり役!…と言ったら本人に失礼だけど、困り顔演技がいちいち笑わせる。
展開はすぐ分かる。話的にはベタ。
当初はやる気ナシだったが、次第に教える仕事にやりがいを感じ始め、自分の人生も見つめ直していく。
そのきっかけが、生徒たちの脚本。事前に学科長から渡された生徒たちが書いた序盤30ページの脚本。
読んでもいなかったが、いざ読んでみると、これがなかなか。不出来な点も多々あるが、磨けば光るものがある。
その才能に嫉妬すらも。が、着眼点、発想、何より自分が書きたい事…生徒たちの脚本への真摯な向き合いに刺激を受ける。
改めて気付く。自分も昔は…。
ちゃんと教えるようになって暫くして、生徒たちの要望から『間違いの楽園』を書くに至った経緯を話す。
元々は、実父が亡くなってから死に対して恐怖を感じるようになった息子を癒す為に語っていた自作のおとぎ話。
息子との思い出話。
そうなのかもしれない。傑作とは自分の人生からの決して忘れぬ大事な1ページ。
しかし、そんな息子ともいつの頃からか…。
ようやく仕事も上向きになってきた時、トラブル発生。
例の教え子との関係、数々の問題行動が槍玉に挙げられ、失職の危機。
これに対しても煮え切らない態度。甘んじて受け入れる覚悟。
生徒たちへの教え、交流は…?
息子に対してもそう。こちらから電話しないのは、嫌われてると一方的に思ってるから。
人生そう上手く“第2幕”は書けない。
もし、“第3幕”の“アイデア”があれば…。
生徒の一人の脚本が映画会社に売れる。
同伴し、柄にもなくアドバイス。
その時気付く。一抹の嫉妬もあるけど、それとは全く別の気持ち。
教え子が認められ、羽ばたいて行こうとする。それに携われた喜び、嬉しさ、誇り。
最初は嫌々だったのに、身を投じてみたら、後進を育てるとはいいもんだ。
教え、受け継いでいく。そうやってどんな世界も回っていく。
キャストも好演。
何と言っても、最年長生徒のマリサ・トメイが魅力的な事! 脚本に熱い思いがあり、頑張るママであり、一人の女性としても色気たっぷり。彼女との“その後”も想像させる、大人のロマコメである。
J・K・シモンズがスパルタ鬼教師から一転、家族の話に秒で泣く学科長役でハートフルに。
監督のマーク・ローレンスとヒューは本作で4度目のタッグ。ベタながら心地よい充実感に浸らせ、『トゥー・ウィークス・ノーティス』に続く好編。
直談判し、教師として残る事が決定。
再び生徒たちと書き始める。
そして、電話の相手は…。
人生失敗しても落ちぶれても、リライト出来る。
第1幕、第2幕、第3幕…意欲失わなければ第4幕だって。
それが可能な人生=『間違いの楽園』。
新たな物語を書き上げていこう。
この感じ、すごく好き!!
昔の栄光を懐かしみつつ、現状に満足できているわけではないけど、どうにか生活をしようとする主人公でサクッと物語の中にはいれた。
ハリウッドまで行った脚本家なのに、生徒のことをバカにすることもなく、割と最初から教職向いてる人の片鱗がみえる。
ヒューグランドの程よい軽さでとても見やすかった!!
最後は大人な恋で締めくくられるところもGOOD👍
前向きになれる映画でした🎞
波のない話
人の変化の話でしたが、いまいち見ていてもワクワクも感じない作品で自分自身は好みではありませんでした。
話の流れもスローで好きなジャンルではなかっため、楽しめなかったのかもしれませんが、日常的な話が好きな方は好みかもしれませんね。
第三幕
物語の構成が三幕構成で進めていくあたりは上手いと思った。
大学教授を馬鹿にする。
➡︎ハリウッドに返り咲く為に生徒を利用する。
➡︎その生徒に逆に脚本のなんたるかを教えられる。
自分で人に教えることで「大切なことを再発見する」契機にしたい時にみたい作品。
年上の天使が11歳はいい年だと言う。
映画「Re:LIFE リライフ」(マーク・ローレンス監督)から。
アメリカで最優秀脚本賞を獲った主人公が、
脚本家を目指す若者に講義する場面、私のメモが増えた。
特に、客員として働いていた、大学のルールを破り、
退職させられる最後の授業で、こんな話が飛び出した。
「昔書いた映画の中で・・」と前置きをした後、
「(ある天使に)年上の天使が11歳はいい年だと言う。
11歳の時は、好きも嫌いも本気の感情だから。
ただ長く生きていると・・いろんな妥協を強いられる。
書くことも同じだと思う。
11歳の自分はハッキリ『面白い』とか『バカだ』と言う」
いつまでも、子どもの気持ちでいて欲しい。
もう何年も前から使われている手垢のついたフレーズや、
誰から異論反論を受けるかもしれない、と考えるあまり、
ありふれた表現になりがちだけれど、
そんなことを意識しなかった11歳の頃の気持ちに戻って、
作品を書いて欲しい、そう伝えていた気がする。
美しいものは美しい、汚いものは汚い、ズルいものはズルい、
その心の揺れを素直に文字にすることが、読者の胸を打つ。
そういうことなのだろう、なるほどなぁ・・とメモをした。
P.S.
原題は「The Rewrite リライト」なのに、
どうして邦題は「Re:LIFE リライ」なんだろう。(?)
最後の物足りなさ
成功した脚本が一本しかない落ちぶれた脚本家が田舎の大学で教師になって脚本作りを教える。生徒たちに教えることで再生していくという話。
全体的に爽やかで明るい話だとは思いました。
最初プライドが高く、生徒の脚本に興味すら抱かなかったのに、段々生徒と向き合っていくシーンは大好きです。
ただ、物足りないと思ったのは
最後はもっとご都合主義なハッピーエンドが好きなので、ちゃんと脚本を書き上げてそれが評価されて欲しかったなぁ。
Late Bloomers. いかにもヒュー・グラントらしいハートフル・コメディ
一昔前に「ラブコメの帝王」と言われてたヒュー・グラントも早55歳。さすがに本人も「もうラブコメはしんどい」と言っているようですが、本作は「ヒュー・グラント、まだまだイケるやんっ!」と思わせてくれる作品でした。相変わらずちょっとダメな男を演じさせたら天下一品ですね(^^)
映画の中でも脚本はキャラクターが大事と言っていたのですが、その台詞の通りにこの作品には魅力的なキャラクターが沢山登場します。シングルマザーを演じるマリサ・トメイ。いいカンジの年齢の重ね方してますね。「セッション」の時と違って、優しい家庭人の学長を演じるJ.K.シモンズ。家族の事を話すと直ぐに涙ぐんでしまい、主人公の同僚が毎回何秒で泣くかを計ってたのがツボでした。生徒達もそれぞれ個性的でキャラクターが良く書けてたと思います。ダークな事ばかり言ってたのに最後「ダーティー・ダンサー」観て泣いてたアジア人の子とか!
ちなみに映画の中に出てた「Late Bloomers」って本、実在するみたいですね。amazonで検索したらヒットしたので逆にビックリしました。内容が気になる所ですが値段が地味に高い・・・ヒュー・グラントが買うことを躊躇するのも納得です。
全体的に大きなインパクトは無いものの、安心して観れる再起の物語。ちょっと疲れてる時にはピッタリの作品だと思います。
よかった
主人公がクズな割に、作品に対しては誠実で教え子のシナリオをすごく高く評価しているところがよかった。ネタを盗むか自分の作品として発表するのではないかとドキドキした。また、セックスをしてしまう教え子がJKシモンズの娘ではないかとドキドキしたのだが、そんなことはなく子煩悩なJKシモンズがとてもキュートで幸せそうでよかった。
オレが考えるような安い内容ではなく、優しさにあふれた素晴らしい映画だった。ギスギスした若い美女より朗らかなマリサ・トメイみたいな女性の方がずっといいと心から思った。あの田舎町もすごくいいし、同僚や教え子も素敵な人たちだった。
オレが弟子とやっているネタ出し会みたいな場面があって、シンパシーを感じた。
花くまゆうさくさんが映画秘宝で6位にしていて、ちょうどいいタイミングで新潟で上映していたので見たら大当たりだった。
置かれた場所で
置かれた場所で咲きなさい、ということ?
誰かがレビューで書いてたけれど、予定調和の男。
でも、ほっこりする予定調和ではあった。
あんなにかっこいいおじさん、ほかに知らない。
一番心に残ったシーンは、
物語を書く理由、衝動にしがみつけというところ
創作してると、苦しいときもある
でも、最初に書き始めたとき、何が自分を突き動かしたか。
それが、自分を救ってくれる。第三幕を書く、力になる。
雨ばかりの街だから、晴れたとき、太陽を思い切り楽しむの。
映画館を出たら、落としたハンカチをカッコいい人が拾って追いかけてくれた。
予定調和の映画で、恋が始まる1シーンみたいに。
ロマコメの帝王じゃなくて予定調和の帝王ですよ。
一発屋の脚本家キースの再生の物語です。全てが予想の範囲内にくる予定調和の極みですが、ヒューグラントが出るってことは心地よい予定調和を楽しむことが私の中での定石なので、その観点から評価すると、まあよかったってゆうところです。
身につまされるとかそうゆうのはないですね。あ、物語を紡ぐ動機が重要ってことかな。そこは胸に刺さりました。
東部の大学の方々に全然受けなかった、
ハリウッド的なのかイギリス的なのか知らないキースのジョークがなかなかに寒々しい感じでした。女性にトラウマがあるからなのか多分に女性を揶揄する内容もあって、尊敬できないかんじではありますが。
ヒューグラントが演じるだめな男は、どこかあいらしいんですよね。憎めない。だかは見ちゃう。というかんじです。
マリサトメイが可愛らしかったです。マリサトメイがフォローしてくれへんかったらどうなってたんでしょうね、キースの授業は。
英語わからないので韻の話はさっぱりわかりませんが、多少文学を嗜みますので大学の先生たちの話は面白かったし、映画の話も楽しめました。
ベルイマンの作品3つねぇ。タイトルだけなら言えるけど見たことないからなーとか思いました。クロサワも見たことないからなー。機会があったら是非ー(シャコ貝てきなかんじで©貝社員)位な優先順位だからねー。
久しぶりのヒューグラント主演の映画
ヒューグラント主演の映画久しぶり~♪
大好きな俳優さんです☆
相変わらず、情けない感じを出すのが得意ですよね!
滑稽で思わずぷっっっと吹き出してしまいます(笑)
後半の生徒の脚本の交渉の場のせつない表情もすごく良かった☆
ほのぼのステキな映画でした♡
そんなものなのかもしれない。
やっぱりアメリカンジョークはよく分からない。でも、斜め前の女性は事ある毎に笑っていたからきっとコメディとして面白いのだと思う。
さて、お話しだけど…再生の話しだと思ってた。勿論、再生はするのだけれど、どちらかと言うと転換だ。
彼は新しい世界に身を投じる事で、彼自身のタレント…いわゆる才能に気がつけた。
今後、やり甲斐のある仕事を見つけた事で、彼の人生は豊かなものになっていくのであろう。
なのだが…
あまり変化を感じない。
赴任したての頃と、彼の中身はさほど変わってないように思う。
その辺の解釈に座り心地の悪さを感じはするものの、きっと現実はそんなものなのかもしれない。
彼自身は変わらない。
もとよりその素養は備わってた。
彼を必要とし、彼が必要な環境が変わったというか訪れたのだ。
起伏のない、ぬべっとした印象であったけど、こうやって思い起こすと中々深いテーマでもあり、良い映画であった。
…アメリカンジョークを理解出来てたら、きっともっと良い映画に思えたのかもしれない。
華々しい逆転劇とならないけど、等身大のリライフで心がほんわか温まりました
さて、ラブコメの帝王と長年女性ファンを魅了してきた主演ヒュー・グラントも人気が低迷してきて、新機軸を狙った作品がこれ。長年コンビを組んできた脚本兼監督のローレンスだけに、あてがきともいえる内容は、グラントにとっても『リライフ』となった作品といえるでしょう。
落ち目とはいえかつてはアカデミー賞脚本賞を受賞した主人公が、田舎の大学の文学部で客員講師として教える脚本についての講義内容は、映画業界を目指す人にとって、一見の価値ある内容でした。
物語は、ハリウッドで何度となく演じられてきた、ダメダメ男の復活劇。華々しい逆転劇とならないのは、映画としちゃあ、つまんないのだけれども、主人公にとってはタイトル通り『Re:LIFE』となり得る大ききな一歩を見せてくれて、心がほんわか温まりました(^。^)
電気代も払えなくて真っ暗闇に追い込まれた、落ち目の脚本家キースは、渋々大学でシナリオコースの講師引き受けを約束するものの、見事にやる気なし。見学気分でやってきた大学のある街で、偶然自分のファンだという学生と知り合い、一晩を共にしたことから、やっと赴任する踏ん切りがつく始末。
それでも、初日の歓迎パーティでは、うるさ型の女教授に文学論争をふっかけたり暗雲ただよう仕事はじめでした。
教えることが大嫌いなキースは、受講希望者から10人を選定する選考にも、全くやる気が出ません。希望者が書いてきた脚本も読まずに、プロフィールの見た目だけで適当に選んでしまうのですからひどいものですよね。
講義の仕方も分からず戸惑うキースでも、生徒から質問されると脚本家として思わず答えてしまいます。腐ってもプロとしてのアドバイスが奏功して、生徒たちの表現力は確実に上がっていくのでした。そんな生徒たちの成長に、教えることの楽しさをキースは逆に学んでいくのです。決定的なことは、ひとりの生徒の脚本がハリウッドに採用されたとき、キースは教師としての醍醐味を感じるのですね。
成功を掴んだ生徒の作品に自分もおこぼれでプロデューサーとして参加できるというのに、それを断ってまで、おまえ独りでこれからは頑張るんだと見栄を切ったのはなぜか?については、重要な伏線になるので、ぜひ劇場でご確認ください。
教え子と深い仲になったことが発覚して、キースは教職を追われそうになります。どうせ最初は嫌々受けた仕事だったから、未練はありません。生徒の脚本から着想を得た脚本作りも進みつつあったキースが自分にふさわしい「リライフ」を最後に選択します。どんな選択をしたのでしょうかねぇ(^^ゞ
印象的なシーンは、教え子のひとりが病に倒れ、キースが見舞いに行くシーン。実はキースは離婚していて18歳になる息子と離婚後に音信不通になっていたのです。ふと気がつくと、病気の生徒も同じ歳の18歳。そして病室では見舞いに来た家族と仲慎ましく談笑しているではありませんか。思わず息子のことを思い出したキースは、疎外感がこみ上げてきて嗚咽するシーンが、ジンと来ました。
本作は、離ればなれになった親子の物語でもあったのです。
そんなキースを教師として導き、息子と連絡するよう勇気づけるのがカーペンター。彼女はシングルマザーとして子育てのため休学して復学してきた年増女。でも明るく気丈にキースを支える姿は、次第に魅力的に映ってくるのです。本作の重要なキーマンとなるカーペンター役をマリサ・トメイが存在感たっぷりに演じていました。
また『セッション』では強烈な鬼教師を演じたJ・Kシモンズは一転して、家族思いの温厚な学部長役を好演しています。家族のことを思うだけで、30秒で泣き出してしまうキャラは、爆笑ものでした。
他にも10人の生徒は、全員キャラが立っていて、笑わせてくれます。ユーモラスで肩が凝らない展開のなかで、本当の自分と出会うために、人生の書き直し方を教えてくれる作品でした。
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