「重い、辛い、でも」アリスのままで chibirockさんの映画レビュー(感想・評価)
重い、辛い、でも
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家族のありがたみ、あたたかさというのはこういう悲しい辛い状況になった時にこそくっきりと表れてくる。
若年性アルツハイマーになり、日に日に老いていく母親を見守ることになったのは、意外にも一番疎遠に見えたリディア。彼女が最後のシーンで母親に読む話。それを聞いて母親が口にした言葉は、「愛」。
なんてシンプルなんだろう?
言語に携わり、普通の人間よりもたくさん言葉について知識があった母親が、その長年培ってきた知識も言葉もあっという間に失いそれでも、その「感情」は無くしてはいなかった。
喧嘩もすれ違いもあったけど、それでも、底の底ではつながっている。
何もかもを失おうとしていたアリスが最終的にたどり着いた所。
それは悲劇では、ないような気がする。
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