劇場公開日 2015年5月1日

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「大学受験HowTo以上の、学びがあります。」映画 ビリギャル xmasrose3105さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大学受験HowTo以上の、学びがあります。

2020年5月30日
iPhoneアプリから投稿

私はこれまじめに、リーダーシップの映画と思いました。有村架純さんがあまりに人気なので、可愛い彼女の映画、みたいなイメージですが、アイドル映画とは違います。
有村さん、女優として見事。また他の役者さんも。直球で、観る人にメッセージが届きます。吉田羊さん演じるお母さんも、あぁ、なんかいい。娘と違うタイプ、控えめ。でも愛がある。
単なる、夫に逆らえない従順な人、ではない。

ビリでギャルだったさやかちゃんは、自分の実力で見事、慶應大学総合政策学部に入学しました。

小論文が大事な試験内容の学部です。

「小論文は作文じゃない」
ほんとそうです、暗記しなくていいから簡単、ではない!かつて過去問に挑戦したことがありますが、見る機会がある方はぜひ。
資料を読み解き、客観的に理解し、
学んだ知識をちゃんと使い、
かつそこから自分の意見を導き出し、
他人に伝わるよう論理的に自分の言葉で語る。
TVのクイズ問題とは全然違います。

実力とは、なんだろう。
点数?
たくさん知ってる方が勝ち?
最近は数値化とか、データで示せとか、エビデンスとか。なんでも数字じゃないと、信頼性に欠けるとされる。

マネジメントするには、数字が必要だから。
マネジメント過多社会、ITのお蔭で数字で管理しやすくなりました。
でも数字の罠には気を付けないと。

そしてマネジメントとリーダーシップは、別物。
お父さんは、自分がリーダーシップをとっていると自分で思っている。マネジメントがそれだと勘違いして。

塾の先生や、お母さん、そしてさやかちゃんは、本物のリーダーシップを持っている。
本人達はそんなこと1ミリも思っていないでしょうが。

ズレや歪みは、どこかに表出する。
長男はお父さんの期待を一身に受け、どうなったか。
家族の危機。
お母さんの体当たりの抗議。
お父さんが本当は試されている。

みんなそれぞれ、一生懸命なのだけど。
このお父さんみたいに、目標を示し従わせ引っ張るのがリーダーシップと勘違いしている人は多い。
でもお父さんだって、みんな誰だって未熟で当たり前。
誰かが、認めるのが愛だと言ってました。
今の時代、何をどう認めるか、ちょっと迷走しているのかと感じます。

自分の人生のリーダーシップは、自分が握らないといけない。いかに親や先生が素晴らしくても。
先生の「さやかちゃんは、ダメなヤツじゃない」の一言が、始まりのきっかけになりました。

言葉じゃない。
自分も自分を信じられない時、
誰かが本気で信じてくれるということ。それが伝わると、もう一度生きる力になる。その逆に、お前なんかどうせダメ、信じないと言われたら...。魂の殺人。
今の時代、蔓延している。

自分が何を発しているか。
改めて心しないと。
どんな些細なものでも、どこかで影響力があることを。

どうせだったら、自分や誰かを元気にする、
たとえ辛口でも応援しているとわかるものを発したい。

リーダーシップとは、未来を考えるということ。
何を捨てて、何を未来に持っていくか。
さやかちゃんは「信じない。未来に期待しない」自分は捨てて、「欲しいものがあるなら、人が無理と言っても、挑戦してみる」自分を持っていくことにした。

これは宝です。
人生でずっと使える。
大学受験に限りません。

xmasrose3105